トップ
   >   記事
   >   フィスコ
   >   NYの視点:貿易不均衡問題に対する市場の警戒感が再浮上
NYの視点:貿易不均衡問題に対する市場の警戒感が再浮上 株式会社フィスコ 2017年6月8日
ムニューシン米財務長官は6日、「中国との貿易不均衡是正で輸出押し上げが必要」、「米政権は為替を極めて真剣にとらえている」との見方を示した。6日の欧米市場ではムニューシン米財務長官の発言を受けてリスク回避的なドル売りが観測された。7日のアジア市場でも、通商問題を巡って多額の対米貿易黒字を計上している中国、ドイツ、日本と米国の関係は悪化し、ドルの上値を抑える一因になるとの懸念が浮上した。
市場参加者の間では、8日に行われるコミー前連邦捜査局(FBI)長官の議会証言と英国の総選挙はリスク要因との見方が多いようだ。ただし、この二つのイベントをどうにか通過しても通商・為替問題に対する新たな警戒感が浮上していることから、リスク選好的な取引(円売り・米ドル買いなど)は拡大しない可能性があるとの声が聞かれている。
なお、5月下旬以降、対米ドルで人民元は強い動きを見せているが、人民元高・米ドル安の流れは円高・米ドル安を促す可能性がある。米6月利上げの可能性は高いものの、利上げ実施後も対米ドルで人民元の上昇が続いた場合、米ドル・円相場が円高方向に振れる可能性はやや高まるとの見方が増えているようだ。
<HT>
- 関連記事
- 【休日に読む】一尾仁司の虎視眈々(2)◆警戒抱えながらの輸出依存◆
- 「金正恩除去なら通商譲歩」、米大統領が中国の習主席に語る
- NYの視点:トランプ米大統領の対中策略
- NYの視点:「6月8日にコミー前FBI長官の議会証言開催」
- 日米の注目経済指標:1-3月期米GDP改定値は上方修正の予想
- 株式会社フィスコは、投資支援サービス等を提供するプロフェッショナル集団です。2013年4月19日に、インターネットを使った選挙活動を解禁する公職選挙法の改正に伴う新たなコンテンツ提供を発表し、各政治家の発言要約や影響分析のコンテンツ提供を開始しており、その付加価値向上に取り組んでいます。