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政治から読み解く【経済と日本株】:「所得が増えることに期待できる人は僅か14%」 株式会社フィスコ 2015年3月23日
日本経済新聞とテレビ東京が先週末に行った世論調査で、政府・与党が今国会で目指している集団的自衛権に関する法整備について、「賛成」は31%で「反対」は51%となった。安倍内閣を「支持する」と答えた人は、前回調査比ほぼ横ばいの51%(前回は50%)で、「支持しない」は33%(同34%)。一方、ベアが目立つ春闘となっているなか、「所得が増えることに期待できるか?」との質問に対して、「期待できる」は僅か14%にとどまり、「期待できない」が77%と圧倒的な結果となった。
今回の世論調査で気になるところは「所得」に関する内容だろう。「期待できない」が圧倒的多数を占めるわけだが、大企業の定義を「上場企業」とすれば、全就労者数に対する割合としては約15%となる。つまり今回「期待できる」と回答した人は上場企業で勤めている人と置き換えることもできよう。
上場企業がベアを実施し、非上場企業がベアを見送ったというわけではないが、大雑把に考えると、今年は大手企業がベアを実施。その下請け企業が大手企業並みにベアを実施するのは来年以降もしくは夏の一時金といったところか。日経平均が上昇しているから、日本の景気はボトムアウトしていると考えるのは偏った見方と言えよう。
<MT>
- 株式会社フィスコは、投資支援サービス等を提供するプロフェッショナル集団です。2013年4月19日に、インターネットを使った選挙活動を解禁する公職選挙法の改正に伴う新たなコンテンツ提供を発表し、各政治家の発言要約や影響分析のコンテンツ提供を開始しており、その付加価値向上に取り組んでいます。