訪日外国人、年間1000万人到達へ 株式会社フィスコ 2013年12月13日
日本政府観光局は11日、11月の訪日外国人数(推計値)は前年同月比29.5%増の83万9800人だったと発表した。同月としては初めて80万人台を記録し、過去最高を更新した。前年同月を上回るのは10カ月連続。 2013年1~11月の累計は前年同期比23.9%増の949万9300人となり、12月も去年を上回るペースで増えていることから、政府が目標として掲げている初の年間1000万人の達成が確実となった。
1~11月の累計で、中国は沖縄県・尖閣諸島をめぐる日中関係の悪化が影響し前年同期比11.3%減の121万7900人に落ち込んだが、韓国が23.4%増の227万3300人、2位の台湾が52.2%増の206万1400人となった。
円安による訪日旅行の割安感に加え、ビジット・ジャパン・キャンペーンや格安航空会社(LCC)を含め海外と日本を結ぶ航空路線網が拡充されたこと、東南アジア諸国の経済上昇、7月からタイやマレーシアなど東南アジア5カ国の観光客に対する短期訪日ビザを免除するなど政府が東南アジア向けビザの発給要件を緩和したことなども寄与したとみられる。
政府は4日、訪日外国人が国内で物品購入した際の消費税を免税とする手続きの概要をまとめた。それによると、対象品を外国人に人気の高い日本ブランドの化粧品や地方の土産産品の菓子、日本酒などに広げ、税務署の許可を受けた免税取扱店の店頭で消費税分を除いた金額で購入できるよう手続きを簡素化、買い物額は従来の1店当たり計1万円超から5000円超に下げるとし、来年度中の実施を目指す。
2020年開催の東京オリンピック・パラリンピックを控え、さらに日本への旅行の魅力を打ち出し、訪日外国人を増やしていくことができるか注目したい。 <YU>
- 株式会社フィスコは、投資支援サービス等を提供するプロフェッショナル集団です。2013年4月19日に、インターネットを使った選挙活動を解禁する公職選挙法の改正に伴う新たなコンテンツ提供を発表し、各政治家の発言要約や影響分析のコンテンツ提供を開始しており、その付加価値向上に取り組んでいます。