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NYの視点:QE縮小は14年4月との予想  株式会社フィスコ 2013年10月30日

関連ワード : アメリカ 金融経済 

29-30日にかけ米連邦公開市場委員会(FOMC)が開催されている。この会合で、米連邦準備制度理事会(FRB)は金融政策の現行維持を決定すると見られている。米国の経済専門局であるCNBCが事前に実施した世論調査によると、対象となった40人のウォールストリートのエコノミスト、ストラティジスト、マネーマネジャーは米FRBが各月850億ドル規模の資産購入プログラムを2014年4月まで継続すると見ていることがわかった。

9月時点では2013年の11月だった。終了の時期も2014年12月で、9月時点の8月から先送りされた。2014年度の資産購入の総額見通しも6500億ドルと、9月時点の3810億ドルから大幅に引き上げられた。9月時点で考えられていたよりも長期間、FRBが資産購入を続けると見ていることが明らかになった。

市場にサプライズを与えた9月のFOMCの政策据え置き決定を受けて、市場関係者は見通しを大幅に改定。金利の上昇、弱い経済の成長、政府機関閉鎖が与える不透明感などを受けて、FOMCの決定は、結果的に「正しかった」と受け止められている。9月のFOMCでFRBは大方の予想に反し、資産購入プログラムを各月850億ドル水準で据え置くことを決定した。

政府機関の閉鎖や債務上限問題による経済への影響では本年の10-12月期国内総生産(GDP)が平均で0.3%引き下げられるとの見方。しかし、2014年の経済に与える影響は限られていると見ているようだ。また、2014年1月か2月にまた訪れると見られている予算協議の混乱は、67%の回答者が今回の論争よりも平和的となると楽観的な見方を示している。経済成長見通しで、回答者は2013年の経済が1.9%成長すると見ている。年初の2.7%から大幅に引き下げられた。ただ、2014年には成長ペースが加速し、2.5%の成長を予想している。2014年に景気後退に陥る確率は18.4%と6月調査時に15.2%まで低下後、再び上昇基調にあることは注目される。

また、回答者の59%が2014年以降、バーナンキ米連邦準備制度理事会(FRB)議長の後任に就任すると見られている現イエレンFRB副議長が率いるFRBがバーナンキ議長よりもハト派寄りになると考えていることが明らかになった。理由は、イエレンFRB副議長がバーナンキ米議長よりも雇用市場を懸念しているためだ。ドルが上昇し難い環境となる。

■QE 縮小の時期:2014年4月(9月:2013年11月) 終了の時期:2014年12月(9月:2014年8月)
■2014年の資産購入額 6500億ドル(9月3810億ドル)
■債務上限問題、政府機関閉鎖による経済への影響 Q4:-0.3% 2014年Q1:変らず 2014年Q4:+0.4%
■景気見通し 2013年国内総生産(GDP):+1.9%(2013年1月調査:+2.7%) 2014年:+2.5%
■景気後退に陥る確率 2014年:18.4%(6月:15.2%)
■イエレンFED かなりハト派寄りとなると予想:15% いくらかハト派寄り:44% いくらかタカ派:3% かなりタカ派:0 わからない:10%
■景気リスク 1)税制・政策 2)弱い雇用成長 3)欧州の景気後退 4)金利の上昇
■市場への伝達 非常に明確:5% いくらか明確:55% いくらか  :21% 明確ではない:19%
<KO>

株式会社フィスコ
株式会社フィスコは、投資支援サービス等を提供するプロフェッショナル集団です。2013年4月19日に、インターネットを使った選挙活動を解禁する公職選挙法の改正に伴う新たなコンテンツ提供を発表し、各政治家の発言要約や影響分析のコンテンツ提供を開始しており、その付加価値向上に取り組んでいます。
関連ワード : アメリカ 金融経済