【ブラジル大統領選】決選投票、現職ルセフ氏が僅差で再選 ネット選挙ドットコム 2014年10月29日
ブラジルで26日、大統領選の決選投票が行われた。27日付n-tv.deの報道によると、即日開票の結果、現職のジルマ・ルセフ大統領が、最大野党ブラジル社会民主党のアエシオ・ネベス党首を破り、再選を果たした。
開票率99.99%の段階で、ルセフ氏は得票率51.64%を獲得、ネベス氏の得票率は48.36%。わずか3ポイント余りの僅差だった。これにより、左派・労働者党が2018年までの4年間、合わせて16年にわたり、政権を握ることとなる。就任は2015年1月1日。
Image:Dilma Rousseff/by theglobalpanorama
ルセフ氏は26日夜、首都ブラジリアで「以前よりもさらに良い大統領になる」ことを強調。国民に対話と団結を呼びかけた。ネベス氏は、敗北を認め、ルセフ氏を祝福した。
貧困対策を重視するルセフ氏は、貧困層が多い北部や北東部で、70%以上の票を集めた。反対に、ネベス氏は、裕福層の多い南部や南東部を中心に票を固め、国内の経済の中心地であるサンパウロでは、67%の票を集めた。
ブラジル経済は実質、成長を続けているが、同時に、インフレ率が7%を記録。また、資源価格が下落しており、貿易収支を圧迫している。同国の失業率が上昇するのは、時間の問題だと見られている。
さらに選挙前の世論調査で、ルセフ氏の支持率が上がるたびに、株式市場はマイナスに反応し、ブラジル株は投げ売りされた。
ルセフ氏が直面する課題は経済以外にも、汚職問題がある。氏は、汚職撲滅のために、積極的に取り組むことを約束。とりわけ、政府関係者の関与が取りざたされている国営石油会社ペトロブラスによる大規模の汚職スキャンダルは、ルセフ氏の信頼を損なうものとなった。
▼外部リンク
n-tv.de/Brasilien behält seine Präsidentin
http://www.n-tv.de/politik/article13846826.html