【龍馬プロジェクトリレーコラム/若手政治家が考える「やっぱり議員になってよかった」】
第29回 災害に負けない予防政策づくりを (2013/12/6 丹羽直子/龍馬プロジェクト)
「地方から日本を変える」を合言葉に、日本全国の国会議員や地方議員などが超党派で集まった『龍馬プロジェクト』。政治山では、龍馬プロジェクトの思いに賛同した若手議員によるリレーコラムを連載しています。今回から新シリーズの「やっぱり議員になってよかった」が始まります。第1回は、和歌山市議会議員で龍馬プロジェクト女性部会の丹羽直子氏による「第29回 災害に負けない予防政策づくりを」をお届けします。
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自治体の概要
和歌山市は紀伊半島の北西部に位置し、三方を山に囲まれ、西は紀伊水道をへだてて、淡路島、四国が見える温暖の地です。
古事記、日本書記にゆかりのある竈山神社、万葉の詩にも詠まれた和歌の浦、そのほかにも歴史と文化を感じることができる風光明媚な地です。
人材育成
中学校で3年間講師をし、学習塾を4年間経営していた私が、子どもたちに実社会に出ても学びながら成長し、物事に積極的に取り組んでいける人に育ってほしい、生きる力を身に付け自分の人生を切り開くだけでなく、世の中に貢献できる人材育成が必要と考え、「教育」を掲げ、平成23年4月に和歌山市議会議員に立候補して初当選しました。
今現在2年半余り、議場での質問が少しずつ形となり、議員としての言葉の重みを感じています。
尊敬する諸先輩議員の先生方から多くのことを学び、今、充実した議員生活を送っています。
印象深い出来事
議員になり印象深い出来事は、東北を中心に未曾有(みぞう)の被害をもたらした東日本大震災発生から4カ月たった平成23年7月に、先輩議員6人と現地視察ボランティアに参加したことです。
連日のメディア映像を通して被災地の状況は想像していましたが、現状は想像をはるかに超えて悲惨でした。ボランティアでは自分ができることを無理なくとのことで、1人ではなく団体で行動する泥掃除に参加しました。
ボランティアを終えセンターに戻ると、仙台市の小学生たちが自分たちで作ったという石鹸を受け取りました。悲惨な状態にありながらも周囲を気遣う前向きな子どもたちにたくさんの勇気をいただきました。
この子どもたちが大人になった時は、精神的に強い、人を思いやる心を持った、将来この国を動かし復興していく、未来ある日本を支えていくという役割を担っていくと、大きな可能性を感じました。
その後、先輩議員の紹介で現地の女性市議会議員の方とお会いし、震災当日の話を聞くことができました。
人々の生死を大きく分けたのは、日々の訓練をしていたことによること、被災地視察そしてボランティアを通して、私たちはかつて経験したことのない試練に立ち、このような震災の惨禍を風化させることのないように、震災を語りついでいくことが大切であると認識しました。
貴重な体験ができ、今後起こるといわれている東南海大地震に備え、国民の生命を守ることは政治の最重要課題です。
防災のための社会資本の整備が必要であり、国家や国民生活、経済、福祉、医療、教育など新たな時代を切り開いていく、広範囲にわたる予防政策が必要であると実感しました。
今後も議員活動に熱心に取り組んでまいりたいと、改めて決意いたしました。
- 著者プロフィール
- 丹羽直子(にわ なおこ):1973年3月11日生まれ。近畿大学法学部卒。好きな言葉は一期一会。中学校の講師、学習塾経営で教育に携わり、平成23年に和歌山市議会議員初当選。
- 龍馬プロジェクト リレーコラム
- 第28回 「我がなすことは 我のみぞ知る」(榎本健治)
- 第27回 地方議員が政治家として持つべき役割(佐々木雄司)
- 第26回 自然栽培で世界を救う(松岡隼人)
- 龍馬プロジェクト リレーコラム一覧