【龍馬プロジェクトリレーコラム/当選する前・した後でココが変わった】
第13回 「責任」「具体性」「可能性」で道を切り開く (2013/6/14 足立将一/龍馬プロジェクト)
「地方から日本を変える」を合言葉に、日本全国の国会議員や地方議員などが超党派で集まった『龍馬プロジェクト』。政治山では、龍馬プロジェクトの思いに賛同した若手議員によるリレーコラムを連載しています。初当選した議員に聞く「当選する前・した後でココが変わった」の第4回は、吹田市議会議員で関西ブロック長の足立将一氏に、当選後に変わったたくさんのことの中から3つ挙げていただきました。
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議員になる前となった後で変わったことは、日々の生活でいえばお金と時間をすべて政治活動に使うことができるようになったため活動の幅が広がったことや、この職に就いていることで視察を依頼しやすいなどがありますが、今回お伝えしたいのは責任、具体性、可能性という3つの観点から見た私自身の政治への考え方です。
1つめの責任という点ですが、民主主義の地方自治において議員は、予算、条例案の最終決定を下す非常に重要な役割を担っています。例えば、財政縮減のために市民に対する支出を削減する条例案が出された際、市民の生活に直結することに対し、自らの判断をもって賛否を表明しなければなりません。たとえ不利益を被る方から直接陳情を受けていたとしても、自らが正しいと考える限りは、責任を持ってその方の不利益となる判断を下さなければならないこともあります。それは非常につらいことではありますが、自分の軸をぶれさせない大切さをこの2年で思い知らされました。
2点目の具体性については、私は「おかしいやん」と感じる政治を「変える」と主張して選挙に当選しました。しかし、この職に就いてからは、「変える」という言葉をあまり使わなくなりました。というのも、議員は自らの考えを具体化する仕事であり、どのような状況にすべきか必ず具体的提案が必要です。議員になる前は情報量も少ないため理想像が漠然としたものになっていましたが、議員となったからには、さまざまな事例において明確にこうすべきという具体的ビジョンを持たねばならないと考えています。そして、その具体性を持てたからこそ、「変える」という抽象的な言葉ではなく、「~という形にします」という具体的な言葉を使うようになりました。
3点目の可能性についてです。私は36人の議会の中で3人の会派で活動しています。議員になった当初は、多数決がすべての議会において、どのくらい力を発揮し思いを遂げられるのだろうと不安な気持ちも持っていました。確かに、多数決の結果が自分の考えと異なると悔しい思いもしますが、日々の活動の中で信念を曲げず汗をかいて仕事をすることでほかの会派の議員との信頼関係ができると、議会全体の意思決定に対しても影響力を与えることができるという可能性を非常に感じるようになりました。自分が正しいと考えることを論理的にしっかりと説明し続ければ、議会改革や市が抱える大きな問題など、一度でできなくても何度も何度も主張し続けることで必ず実を結ぶという可能性を強く感じるようになりました。
市議会議員という仕事は、誰から指図されることもなくすべて自分で切り開いていくものです。だからこそ強靭(きょうじん)な思いや行動が不可欠です。たくさんの方の信託を受け、この歳で務めさせていただいていることに感謝するとともに、非常に誇りを持って仕事をさせていただいています。
- 著者プロフィール
- 足立 将一(あだち のぶかつ):1985年11月5日生、大阪桐蔭高等学校卒、神戸大学法学部卒、株式会社ウッドハウス、2011年4月統一地方選挙にて吹田市議会議員に最年少25歳で当選。学生時代神谷宗幣氏と出会い政治家を志す。少子化対策、公共施設最適化、ニート・引きこもり対策、Iターン支援、偉人伝教育を中心に活動。趣味:料理・ラクロス・ピクニック。愛読書:啓発録、ジョジョの奇妙な冒険。座右の銘:ただ今日一日の用を以て極となすべきなり。
HP:足立ノブカツ 公式ホームページ
ブログ:足立ノブログ
facebook:nobukatsu.adachi
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