[埼玉・朝霞市]「私が暮らしつづけたいまち 朝霞」の実現をめざして 第5次朝霞市総合計画を策定しました (2016/3/22 金井茂樹)
この記事は「広報あさか 2016年3月号『「私が 暮らしつづけたいまち 朝霞」の実現をめざして 第5次朝霞市総合計画を策定しました』」を紹介し、コメントしたものです。
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自治体の総合計画とは、その自治体が進むべきまちづくりの方向を見定め、それに向かって取り組んでいくための指針となるもので、長期的なまちづくりの最も基本となる計画です。自治体が総合計画を策定していることは、広く知られていないかもしれませんが、マイ広報紙サイトで“総合計画“を検索すると242件の記事が見つかります。総合計画に関連する記事は行政広報のなかでも最も重要なもののひとつとなっています。
今回は、この総合計画に関する記事の中から、埼玉県朝霞市「広報あさか」2016年3月号の「“私が暮らしつづけたいまち朝霞”の実現をめざして 第5次朝霞市総合計画を策定しました」の記事を取りあげます。この記事では、「私が暮らしつづけたいまち」という朝霞市のビジョンとそれを実現するための基本概念となる「安全・安心なまち」「子育てがしやすいまち」「つながりのある元気なまち」「自然・環境に恵まれたまち」の4つの方向性がそれぞれわかりやすく説明されています。この説明を読んだときに、この計画の中にある“市民目線“を強く感じました。そこで、朝霞市公式ホームページで、この計画の策定プロセスを確認してみると、朝霞市が計画の策定にあたって、議員・学術経験者・公募市民を含めた審議会を中心にしながら、市民意識調査、市民懇談会、市民意見交換会、パブリックコメントなど幅広く市民の意見を聴いていることがわかりました(結果報告書も掲載されています)。この総合計画は、多くの朝霞市民の思いが込められた総合計画となっているようです。
いま、国の地方創生のもとで地方版総合戦略が各自治体で策定されています。その策定にあたっても地域の総合計画との整合性が大切と言われています。自治体の総合計画の策定は、平成23年の地方自治法の改正により義務ではなくなりましたが、地域の方向性を示す行政と市民との共通目標となる計画は地域にとっては不可欠です。行政と市民の協力によって完成した総合計画だからこそ、行政と市民の協力による実践も期待できると思います。
- [筆者]「自治体広報広聴研究所」代表、公共コミュニケーション学会会員、元自治体職員、東京都在住 金井茂樹
- [参考]広報あさか 2016年3月号