[埼玉・志木市]再発見☆志木の公園 (2016/1/5 金井茂樹)
この記事は「広報しき 平成27年12月号『再発見☆志木の公園』」を紹介し、コメントしたものです。
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昨年の10月、国土交通省は「新たな時代の都市マネジメントに対応した都市公園等のあり方検討会」中間とりまとめを発表しました(国土交通省ホームページ)。この報告書では、新時代の都市をつくる“緑とオープンスペース”の基本的考え方が整理され、これからの都市公園が多機能性(生物の生息の場、子どもたちの安全な遊び場、高齢者の憩いの場、イベント・レクリエーションの場、災害発生時の避難地や避難路など)を発揮するための取組が示されています。
最近は、日本各地に特色のある公園が数多く誕生しています。今回は、公園に関連した記事のなかから埼玉県志木市「広報しき」平成27年12月号の“再発見☆志木の公園”を取りあげます。この記事では、志木市の公園の持つ魅力や役割とともに、“公園は市役所が管理する”から“地域の公園は自分たちで育む”という考え方のもとでの取り組みが紹介されています。志木市では、もしもの時に備えた仮設トイレやかまどベンチの設置、水飲み場などのバリアフリー化といったハード面の整備に加えて、≪地域コミュニティとの公園管理サポート制度≫による行政と市民との協働による公園管理がなされているそうです。この制度は、地域の人たちが「サポーター」となり、市と協働で公園を管理する制度です。公園管理をされている市場町内会長の菊原英之さんによる“目視による遊具などの点検や園内の清掃を行っており、園内や設備に異常があった場合は、速やかに市役所へ報告しています”とのコメントが掲載されています。日常的に点検が行われていれば、子どもたちを安心して遊ばせることができます。
少子高齢化のもと公園の整備・管理が課題になっているなかで、志木市の“地域の方たちが育む”という考え方は、これからの時代に合ったとても良い方法だと思います。子どもの頃に遊んだ公園を管理できる日が来るかもしれません。
- [筆者]「自治体広報広聴研究所」代表、公共コミュニケーション学会会員、元自治体職員、東京都在住 金井茂樹
- [参考]広報しき 平成27年12月号