【速報】観光庁、違法民泊を洗い出す調査システムを2020年に導入へ 海外無登録業者も調査対象 (2018/3/31 Airstair)
観光庁は2019年度の予算概算要求で、健全な民泊サービスの普及に向けて違法性が疑われる民泊物件の特定を容易にする新システムを導入することが明らかになった。
届出を行うことで民泊の営業を可能にする住宅宿泊事業法が6月15日施行されたが、一部の民泊仲介サイトでは未届出の物件が掲載されていたり、旅館業法の許可がない物件が掲載されている等の問題が起きていた。
また、住宅宿泊仲介業者の登録を行わずに海外無登録業者が日本国内でオーナーと旅行者をマッチングする民泊仲介サイトに流れる動きが起きていたことにも対処する。
観光庁が導入する新システムでは、無登録の民泊仲介サイトより民泊物件データを収集し住所などの詳細な情報を集約してリスト化。住宅宿泊事業法の届出物件データと照合し、違法性が疑われる物件を抽出できるようにする。
2019年度は新システムの基本性能の検討や構築・調整などを進め、2020年度には試験的に複数の自治体で導入し本格展開に向けた準備を進める予定だ。
観光庁の予算概算要求では、このほかにも住宅宿泊事業者や住宅宿泊管理業者等が、住宅宿泊事業法に基づき届出や申請などを行う民泊制度運営システムの利便性向上を目的としたシステム改修も行う予定で、2億900万円の予算要求を行う。
住宅宿泊事業法の施行から2か月半たち、民泊の届出件数は7,500件(8月15日時点)を超えるなど徐々に届出物件が増える一方で、物件情報を共有する仕組みなどが提供されてないことにより、未届けの民泊物件が掲載されるなどの問題も起きていた。
2020年に東京オリンピックを控えるが、観光庁はこれから2年をかけて違法民泊を洗い出す新システムの導入と既存システムの改修を行う考えだ。
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