フリーランスの開業準備のためにすべきことは?~職種別に必要な準備~ (2017/12/22 nomad journal)
開業するためには必要なこと
「フリーランスとして開業しました」と宣言するだけでは開業できるというわけではありません。ではどうすれば良いのか分からないという人もいますよね。フリーランスとして開業するためには準備が必要なのです。このコラムでは開業のために必要な準備について説明します。
開業に必要な資金は?
フリーランスとして開業する際にどれくらいの資金が必要かと言うと、やり方によって大きく違うと言えます。開業するだけなら資金はかかりません。しかし開業した後に仕事を取るためには、名刺やホームページを作る必要があります。こちらに関しては自分で作ることでかなり費用を抑えることができます。また、事務所を借りて仕事をする場合は、さらに開業資金がかかります。物件にもよりますが、50万円~100万円は用意しておいた方が良いでしょう。
また、開業してすぐに仕事を取れるとは限りません。仕事が決まらなくても生活できる程度の貯金は必要でしょう。1年分の生活費を用意するのは難しいですが、税金や家賃など必ず出ていく出費についてカバーするために、100万円以上は貯金があった方が良いでしょう。
開業する前にしておくべきことは?
開業する前に準備しておくことがいくつかあります。これらの準備をしっかりとしておけば、開業後もスムーズに仕事を始めることができるでしょう。
1.役所などの手続きで必要なことは?
開業するためには役所での手続きが必要になります。まずは開業届の提出です。開業届は税務署に提出することになります。その際に屋号を書くことになりますので、屋号を決めておいた方が良いでしょう。(屋号については「フリーランスの屋号はどう決める?~フリーランスが屋号を決める理由とその決め方~」もご参考にしてください。)また、開業届と一緒に青色申告承認申請書も提出する必要があります。こちらも準備しておきましょう。
さらに、健康保険についても手続きが必要です。国民健康保険に加盟する場合は市町村の窓口に退職後14日以内に届ける必要があります。「健康保険資格喪失証明書」を提出して手続きするようにしましょう。また、これまで加入していた社会保険の任意継続もできます。その場合は、退職後20日以内に加入している保険組合に申請するようにしましょう。ただし、こちらは2年間しか加入できませんので注意が必要です。
さらに年金も変わります。これまで正社員だった人は厚生年金から国民年金に変わりますから、14日以内に役所で手続きするようにしましょう。
2.開業資金を準備する
前述したように開業には資金が必要です。国民政策金融公庫は開業資金を借りることができますので、開業資金が必要な人は相談してみると良いでしょう。私も100万円ほど借りることができました。ただし、翌月から支払いが発生しますので、支払いについて目処を立てておくようにして下さい。
3.名刺やホームページを作る
開業したら仕事を取らないといけないですよね。そのためには名刺は必須です。あなたの仕事内容と連絡先が分かるような名刺を作りましょう。自分で名刺をデザインして印刷だけ頼むこともできますし、名刺をすべて外注することもできます。デザイナーであれば自分で名刺をデザインした方が仕事につながります。またホームページなどあなたの仕事の業績を紹介している場が必要です。最近ではホームページではなくSNSで代用する人もいますが、ホームページがあった方が信用も増しますので、作ることをお勧めします。
4.会計はどうする?
会計については自分ですることもできますが、仕事が増えてくると時間がなくなります。私は最初青色申告会に所属し、確定申告の時のみ確認してもらっていましたが、確定申告を作成する時間もなくなり、結局、税理士に頼むことにしました。税理士に頼むということはそれだけ費用も必要ですから、よく考えて頼む必要があるでしょう。
5.人とのつながりを作っていく
仕事を取るためには人とのつながりはとても大切です。会社員の時代から独立を考えている人はさまざまなところに出ていって、人とのつながりを作っておく必要があります。世の中にはたくさんビジネス交流会がありますから、そうした場に出ていくのも良いでしょう。また取引先との付き合いも大切です。取引先と良好な関係を築いておくと、独立後も仕事をもらえる場合もあります。人とのつながりはとても大切なので、どんな人との関係も大事にして下さい。
6.ライバルの動向は確認しておく
これから開業して仕事を始めるわけですから、同業他社の動向は確認しておく必要があります。他のフリーランスの方たちがどのように仕事をしているのか、どのような作品を作っているのか、いくらで仕事をしているかなど、インターネットで検索して確認してみましょう。その上であなたの強みをアピールできるようにしておきましょう。
職種別で準備すべきことが違う?職種別に必要な準備とは
ここまでそれぞれの職種で共通した準備でした。ここではそれぞれの職種で必要な準備を紹介します。その必要な準備はどのように作品を紹介するかですので、自分の職種がある人はぜひ参考にして下さい。
1.グラフィックデザイナー
グラフィックデザイナーは自分の作品をホームページで紹介する必要があります。ホームページを開設して、誰でも自分の作品が見られるようにしておきましょう。
2.エンジニア
エンジニアの方も自分の作品を紹介する必要があります。ただしホームページ上で紹介するには許可が必要な場合がありますので、事前にホームページに公開してもよいか必ず確認してください。
3.イラストレーター
イラストレーターの場合もグラフィックデザイナー同様、自分の作品をホームページで紹介する必要があります。また、ラインスタンプを作って紹介するのも良いでしょう。
4.ライター
ライターの場合、自分が書いたウェブ媒体を紹介しましょう。もしそうした媒体がない場合はブログを書くことをお勧めします。そのブログを紹介するだけで相手はあなたの文章がどのようなものか理解できます。仕事を取ることもできますので、ぜひ検討して下さい。
スタートで躓かないようにしましょう
フリーランスの場合、開業してからの方が大変なのですが、スタートで躓くとその先も不安になってしまいます。事業を上手くスタートさせ、その後の事業も成功できるように頑張りましょう。
記事作成/ジョン0725
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