Airbnbの「体験」、東京が予約数ランキングで世界一に (2017/12/3 Airstair)
旅先で美味しい出会いや体験を満喫するミレニアル世代―。民泊仲介サイトのAirbnb(エアービーアンドビー)は昨年11月、料理教室やヨガ教室、地元ガイドによる穴場ツアーといった旅先での「体験」仲介サービスを始めたが、この1年間の「体験」利用者傾向を発表した。
それによると、「体験」を予約したユーザーの3分の2がミレニアル世代を中心とする35歳以下で、人気のカテゴリは「フード&ドリンク」だったという。典型的な観光名所めぐりに飽き足らず、地元の人々や食とより深く関わる旅を楽しみたい、という若い世代の姿が浮かび上がる結果となった。
Airbnbは2016年11月から、旅行目的地の地元の人々が料理教室やダンス教室、ミニコンサート、サイクリングツアー、フォトセッションなど、さまざまな「体験」を企画し、旅行者が参加できる予約サービスを開始。現在、世界中に3,100件を超す「体験」掲載件数があるという。
同社によると、現時点での1週間あたりの参加人数は2017年1月から15倍以上に増加。「体験」の一番人気は「フード&ドリンク」のカテゴリで予約者の29%を占め、「アート」14%、「スポーツ」10%、「ライフスタイル」「自然」「音楽」がそれぞれ9%と続いた。参加者の3分の2は35歳以下で、一回の「体験」の平均参加費は約6,125円だった。
予約数トップの東京、日本の食や文化に触れる「体験」が多数
世界12都市でスタートしたが現在は26カ国、40以上の都市にのぼるAirbnbの「体験」サービス。その予約数ランキングでパリやロサンジェルスを抑え、東京がトップに立ったことが明らかになった。
すしやソバ、和菓子などの作り方をプロに習う料理教室や、茶道や武道、寺院巡りなど、外国人観光客が日本の食や文化と触れ合うことのできる多彩な「体験」サービスが提供されているが、日本酒に関する「体験」は地元からの参加も多いという。
また、選択する「体験」サービスは、一人参加かグループ参加によって異なる傾向がみられる。グループ参加者は食や料理を選ぶ傾向があり、バルセロナの「パエリア名人との料理体験」、東京の「買い出しから日本料理体験」、ローマの「家族経営のブドウ畑でワイン体験」などが人気。
一方、1人の参加者は「ソーシャルなふれあい体験」やスポーツなどアクティブな「体験」を好み、バルセロナの「地元っ子とのサッカー体験」、サンフランシスコの「海でサイレンドディスコ・ヨガ体験」、ソウルの「自分だけの香りをつくる体験」などが好評だという。
Airbnb社は2017年末までに、ハワイや香港、バリ、ブエノスアイレスなどにも「体験」の旅を拡大する予定だ。
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