イクメンランキング最下位?和歌山市は子育てに向いていないのか (2017/4/7 nezas)
総務省統計局の「社会生活基本調査」を、都道府県でランクづけした「イクメンランキング」をご存じでしょうか。これは、夫婦と6歳未満の子どもがいる世帯で、夫の1日当たりの家事関連時間を都道府県でランキング化したものです。このランキングで、和歌山県は最下位となってしまいました。この結果を踏まえてか、和歌山市ではイクメン力を上げるための取り組みを積極的に行っています。
今回は、和歌山市の子育て支援の取り組みについて紹介します。
和歌山パパの家事時間は1日に44分
2011年のイクメンランキングでは、夫の1日当たりの家事関連時間を調べたところ、和歌山は44分でした。全国平均(1時間7分)を下回り、1位の秋田(1時間44分)の半分以下という結果です。
労働時間(土日を含めた1日当たりの仕事時間)は、和歌山が5時間49分、秋田が5時間59分となっています。また、和歌山の人の平均帰宅時刻は早い方から数えて5番目の18時17分、秋田は21番目の18時34分です。就寝時刻は、全国平均が23時15分で、和歌山は23時2分、秋田は22時35分です。
この平均をみると、和歌山と秋田ではそれぞれ10~30分ほどしか違いがないようです。条件があまり変わらないということは、父親の子育てや家事への意識を変えていけば和歌山も1位になれるかもしれないのです。
和歌山市がパパへアドバイス? 男の子育て 指南本
和歌山市は子育て支援として、2015年春に電子ブックで「和歌山 男の子育て 指南本」という父子手帳を発行し、母子手帳を交付する時に一緒に渡しはじめました。
この父子手帳は、父親が自発的に子育てに関わっていくための、男性視点からみた明るい子育て導入本です。育児をするうえで起こる、さまざまな問題への対処法が掲載されています。
例えば、妻の妊娠中の身体的、精神的な状況の変化や「ママに自由を!夫婦に平和を!」をテーマに妻の育児ストレス対策、父親がどのように子どもと遊んだり、家事を行ったりしているのか、実際の声を掲載した「オレの育児、僕のふれあい方」、夫婦でできるストレッチ方法、子どもの成長に伴う変化などが紹介されています。
他にも、家内安全和歌旦那七ヶ条として、大げさに家事を手伝うのではなくさり気なく行うことや、あくまで平然と子どもと出かけること、自分はイクメンであると自慢もしないのが大事だということが記載されており、和歌山以外の人にも役立つ内容となっています。
また和歌山市では、「パパ専用記入ノート」も発行しています。このノートは、子どもの成長日記をつけることができるもので、1ヵ月や3歳など、その年齢の子どもと向き合うときのアドバイスも記載されています。我が家の七ヶ条を記載したり、写真を貼り付けたりすることもでき、楽しく子育てに関わるための手助けをしてくれそうです。
和歌山市のさらなる取り組み
父子手帳の他にも、和歌山市は「男性が家庭で輝く和歌山推進事業」として、イクメン力を上げるための取り組みを行っています。
イクメン力をあげる取り組みとして、2016年に、妻と一緒に参加ができる座学と実践を組み合わせた講座「パパスクールinわかやまし」を開催しました。このスクールでは、父と子で体を使って遊ぶ父子講座や、夫婦のライフプランセミナー、家族で試食を行う父親の料理講座がありました。
座学で子どもの発達や家庭での父親の役割などを学び、そのうえで実際にどのように子どもと触れ合っていけばいいのか、教育大学から講師を招き理論から学ぶことができます。
子育てを夫婦で一緒に行うためには、父親の子育てに対する理解や、育児参加の機会を増やすことが大切です。しかし、自発的な行動はなかなか難しいものでしょう。妻の妊娠と同時に父親の自覚を持つための支援を市がしてくれるのは、とても心強いのではないでしょうか。今後も和歌山市のイクメン力を上げる取り組みに期待です。
提供:nezas
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