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育児と仕事を両立したい人必見 厚生労働省認定「くるみんマーク」とは (2017/3/24 nezas)

関連ワード : 労働・雇用 子育て 

「くるみんマーク」とは、「子育てサポート企業」の認定を受けた事業主が使用できるマークです。このマークは厚生労働省により認定されています。認定を申請するには、雇用環境の整備について明確な達成すべき目標を策定し、その目標を達成するなど、条件を満たす必要があります。

くるみんマークを取得している企業では、どのような取り組みが行われているのでしょうか。育児をしながら仕事をするうえで心強いサポート体制について紹介します。

ベビーカー

「プラチナくるみんマーク」も登場

くるみんマークは、企業や国、地方公共団体などに次代の社会を担う子どもの健全な育成を支援するための計画を策定することを求めている「次世代育成支援対策推進法」、いわゆる「次世代法」という法律に基づいています。次世代法は2015年3月31日までの法律でしたが、2014年4月に改正法が成立し、有効期限が10年間延長されました。改正法はこれまでのくるみんマークに加え、次世代育成支援対策の実施状況の公表を義務付けたプラチナくるみんマークを新設しています。

プラチナくるみんマークは、これまでにくるみんマークの取得経験がある企業のみ申請できるものです。取得した企業は少なくとも年に1回、厚生労働省のウェブサイトに「男性・女性の育児休業取得に関する事項」や、「女性労働者のキャリアアップの支援状況」など6つの項目を公表する必要があります。こうしたことで、子育てサポートとして、企業がどのような支援をしているのか、ウェブサイトで簡単に確認できるようになりました。

認定を受けた地方銀行に見る取り組み例

くるみんマークやプラチナくるみんマークを取得した地方銀行の、子育てサポートの具体的な取り組みを紹介しましょう。

● 群馬銀行
群馬銀行は、行員全員がより働きやすい環境を整えることで、全員が能力を十分に発揮できるようにするため、2005年度から次世代育成支援計画を策定しています。群馬銀行はこうした取り組みが評価されて、2015年5月には2013年に続いて2度目のくるみんマークを取得しました。

2017年3月31日までの行動計画期間では、「男性における育児に関する制度の拡充と利用の周知」、「育児休業取得前後の従業員に対する育児およびキャリア形成に関する支援の実施」の2項目を目標に掲げました。

群馬銀行では、男性の育児休業取得や育児参加を奨励する社内研修を行ったり、行員が出産休暇を取得した後も継続した就業をするためのサポートを行ったり、より働きやすい環境づくりに力を入れています。

● 百五銀行
百五銀行は2016年1月に3回目となるくるみんマークと同時に、プラチナくるみんマークも取得しています。百五銀行はこれまでにも、行員が働きやすい職場環境を整備することを目的に、仕事と子育ての両立支援へ積極的に取り組んでいます。2013年には公益財団法人日本生産性本部が主催する第7回ワークライフバランス大賞で優秀賞を受賞しているほか、内閣府が主催する子ども若者育成・子育て支援功労者表彰でも内閣府特命担当大臣表彰を受賞するなど、子育て支援への取り組みが積極的です。

2015年11月30日までの行動計画期間には、産休・育休復帰者の配属先へ講師を派遣して直接指導する体制を敷いたり、産休・育休中であっても職業能力向上することができる機会を提供するため、自宅のパソコンで社内マニュアルを閲覧できるようにしました。また、結婚や出産・育児、介護を理由に退職した行員の再雇用制度を拡充したりするなどの施策にも取り組んでいます。

● 大分銀行
大分銀行は「ワークライフバランス」の実現に向けての取り組みが評価され、2010年7月にくるみんマークを取得しています。

大分銀行の育児休暇は、子どもが満2歳に達するまで取得が可能です。さらに、子どもの看護休暇制度の拡充にも取り組んでいます。他にも、スムーズな復職のため、復職前に育児休業者との面談の機会を設けたり、育児短時間勤務制度や半日休暇制度など、子どもの体調不良や学校行事など勤務時間への柔軟な意識をもっています。

2015年に育児休暇を取得した女性の割合は84%で、約10%の人は退職しています。また、日本では男性の育児休暇取得率は低く、育児休暇を取得した男性の割合は4.4%です。

性別問わず育児と仕事の両立は難しいことが多く、国のサポートだけでなく企業のサポートも重要となります。くるみんマークを取得するということは、企業内の意識を変えるものでもありそうです。

子どもを育てながら働ける企業や、働きやすい企業を探す一つの目安として、くるみんマークを参考にしてみてください。

提供:nezas

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