一人として置き去りにしない社会の構築を目指して。誰もが輝く時代を応援する方法 (2016/5/20 SOCIAL DESIGN NEWS)
社会的マイノリティに光を当て、誰もが自らの可能性を活かしていける社会を応援するメディア「soar」が、現在クラウドファンディングを実施している。
マイノリティとは、障害、難病、LGBT、貧困などだ。人間は、いついかなる時にマイノリティになるかは分からない。…というよりも、本質的に、社会には一人として同じ人間は存在しない。つまり、誰もが根源的にマイノリティなのだ。
よって、マジョリティなんていうものは、存在しない。幻想だろう。時代によって、状況によって変数は無限にあり、時代が変わればあっという間に多数派は少数派になる。歴史は常にそれを教えてくれている。
よって、「普通」なんてそもそもないだろうし、“自分は普通の人”という価値観を根っこ深く持つことほど、不安定な人生はないのだろう。時代の激流に対し、荒野に立つ一人の人間の力はあまりに弱い。
そんな中、志を持って団結をしたコミュニティの中から「多様性を認め合おう」という言葉が唱えられて久しい。ダイバーシティは社会倫理。確かにその通りだ。それ以外、人類が21世紀と向き合う手だてはない。
しかし、具体的にはそれはどういうことなのか?そのための支援方法がイマイチ分からない、という人も少なくないかもしれない。
soarの立ち上げての経緯が書かれた以下の文章が胸をえぐる。
◇ ◇
北海道を訪れ、べてるの家のイベントに参加した時、そこにいる統合失調症の人々の生き生きとした笑顔に衝撃を受けました。日本の最北端の田舎町で、こんな希望のある活動があるなんて思いもしていなかったのです。
その時、一緒に訪れた人がこう言いました。
「もっと早くにこんな場所があると知っていて、あの人を連れてきていたら、病気がひどくならずに済んだかもしれないのに」
世の中にはマイノリティの人々の力や可能性を発揮し、彼らにとって生きやすい環境を生み出しているような活動がたくさんあるし、当事者でも生き生きとした人生を送っているひとがたくさんいます。
ただ、その情報があらゆる場所に点在していて、当事者やそのご家族・友人など、情報を本当に必要としている人へ届いていないのです。この分野では、情報を得られるか得られないかは、生死を分けるような大きな問題となることもあります。
暗いイメージがあったり、話題にしにくいとされている社会的マイノリティについて、課題や現状を伝えるだけでなく、希望の持てる情報を広く世の中に伝えていく必要がある。今困っている人たちに、いい情報を届けて少しでも力になりたい!
引用元: 社会的マイノリティの可能性を広げる全国の事例を《soar》で取材したい! | クラウドファンディング - Makuake(マクアケ).
https://www.makuake.com/project/soar/
◇ ◇
インターネット時代は、情報爆発時代だ。しかし、それをうまく編集し、本当に必要な人まで届かせるための仕組みは、まだまだ不十分だ。特に、この分野においては。
しかし、あらゆる障害を乗り越えたマイノリティと呼ばれる方々が、デザインやビジネス、テクノロジー領域で、輝かしく活動している。その情報は、今試練の坂を越えようともがく、無数の人達の希望となる。それを応援しようとしているのが、soarの活動だ。
クラウドファンディングの残り日数は少ないが、目標金額到達までにはまだちょっと足りない。誰もが輝ける時代を応援したいと思っている人で、その支援方法が分からないという方、またsoarの活動そのものに共鳴する方は、是非こちらから応援して欲しい。誰一人として置き去りにしない社会構築の第1歩として。
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