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トラガールに大手受注!女性目線が中小企業に新規ビジネスを生む事例 (2016/4/15 ジモトのココロ

安倍政権が掲げる「女性が輝く日本」、その実現のための成長戦略として掲げられている「女性の活躍推進」について、様々な取り組みが進められています。働く女性を応援するポータルサイトや人材データバンクの開設、助成金に続き、2016年4月1日には「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」が施行されました。

政府によって数々の施策が打ち出されていますが、上記の法律も労働者301人以上の大企業が対象となっているなど、中小企業を対象とした施策はまだまだ不十分。企業が女性の管理職登用で数値目標を設定し達成した場合に助成金を支給する制度「ポジティブ・アクション能力アップ」においても、2014年初年度の申請数が0件という報告があるなど、中小企業で女性が活躍できる職場づくりは、全国的に悩ましい問題です。

女性活躍の職場づくりを女性主体で実現

岡崎ビジネスサポートセンターOKa-Bizサイト

岡崎ビジネスサポートセンターOKa-Bizサイト

そんな中、愛知県では女性自らが女性の働き方を考え、実現させている企業が増えてきています。その火種となっているのが、地元中小企業の売上アップをサポートする「岡崎ビジネスサポートセンターOKa-Biz」です。

2013年10月に岡崎市と岡崎商工会議所が共同で設立した「OKa-Biz」は、「きく」「みつける」「ささえる」をテーマに、ビジネスコーディネーターと専門家らによる、地元中小企業の売上アップを支援する公的産業支援施設です。

公的な産業支援機関は日本全国にありますが、現状、男性や中高年の相談員が多く、女性の立場に立った支援活動が不十分でした。そこでOKa-Bizは、より女性の積極的な支援を掲げ、副センター長をはじめ相談員や企画広報担当に女性を積極的に配置。施設の開設当初から、企業の創業や販路・売上拡大などにチャレンジする女性を支援しています。

Oka-Bizの特徴は、女性相談員自らが女性が働く上での課題を実際に抱えたり解決しながら活躍しているということ。例えば副センター長・高嶋舞さん(34歳)は、施設開設から1年の2014年11月に第3子を出産。育休を経て約半年で職場復帰をしています。彼女は日本最年少の女性副センター長というだけでなく、相談件数においても職場内トップだったことがあるなど、男性顔負けの活躍を見せているそう。

その他、2児の子育てを行う女性も相談員として活躍中。高嶋副センター長を筆頭に、中小企業診断士やコンサルタント、フリーランスとして活躍してきた女性相談員が、これからの中小企業での女性の働きをサポートします。これらの働きが評価され、2015年6月には、内閣府男女共同参画局「平成27年度 女性のチャレンジ支援賞」も受賞しています。

「トラガール」「ママ発案の新商品」「社内ママベンチャー」女性の活躍に期待

Oka-Bizのサポートから、女性がのびのび活躍し、実際に成果をあげている企業も。

トラガール1

例えば、国土交通省による女性トラックドライバーの活躍推進「トラガール促進プロジェクト」が進められていますが、それをまさに実現している企業があります。桜運輸株式会社(愛知県弥富市)では、「女性の細やかな気配りや丁寧な運転など、女性ならではの能力を生かし、業界イメージの改善を図っていきたい」という女性代表の思いのもと、女性支援プロジェクトを立ち上げ、女性の採用を積極的に行っています。

トラガール2

運転好きな女性がプロジェクトページを見て応募してくるなど、期待値も上々で、現在6名の女性ドライバーが活躍中。大手企業からドライバー指名で受注があるなど、売上の一端を担っています。

株式会社飯田樹脂

また、自動車部品の下請けとして樹脂切削加工を行う株式会社飯田樹脂(愛知県岡崎市)では、役員5名中3名が女性、従業員14名中約6割の8名が女性、うち5名が子育て真っ最中! 創業当初から男女区別なく、責任とやりがいのある仕事づくりの風土が根付き、育児休暇から職場復帰、子どものイベントに合わせた休暇などが取りやすい環境を整備しています。

女性の意見を取り入れた新製品

かねてから女性も働きやすい環境づくりを進めてきた飯田樹脂ですが、Oka-Bizのサポートをきっかけに、女性の感性を活かした新商品展開も進めています。これまで培ってきた樹脂加工技術と女性の意見を取り入れた取り組みとして、オリジナルのウェルカムボードやメモリアルボードなどの新製品づくりも。2016年3月には、女性従業員の子育て経験を元に、写真がはめ込める「メモリアル身長計」を発売。職場環境づくりだけでなく、女性ならではの目線と経験を生かした事業展開を行っています。

株式会社スカイグラウンドの社内ベンチャー事業「天使のプレゼント」

その他、建築デザイン・設計を行う株式会社スカイグラウンド(愛知県岡崎市)は、社内ベンチャー事業として個人向け癒しサービス「天使のプレゼント」を開始。子育て中のストレスに悩むママの心身のメンテナンスや産後ケアなど生活全般に役立てるアロマセラピーやベビーマッサージ、託児を行うチャイルドケア届け隊などを提供しています。

「女性」と「若さ」で中小企業を盛り上げる

岡崎ビジネスサポートセンターOKa-Biz

これまで「女性」への支援をテーマにご紹介してきましたが、センター長・秋元祥治さんにお話を伺うと、Oka-Bizの特徴はそれだけではないと話します。

「実はOka-Bizで活躍するメンバーの平均年齢は37歳で、これは公的産業支援施設の中でもかなり若い方なんです。はっきりとしたデータはありませんが、恐らく全国で一番若いのではないでしょうか」。

センター長・秋元さん自身も36歳と若く、そして女性が活躍している現場ということもあり、気軽に相談に訪れることができるのもOka-Bizの魅力。中には赤ちゃんを抱っこしながら「自分のサロンを持ちたい」と相談に来る女性や、いわゆるニートの20代男性が趣味のゲームで起業したいと相談に来ることもあるそう。

クラウドサービスやスマートフォンが浸透する中、ICT業界を中心としたベンチャー企業の活性化も進んでいます。日本国内の起業への理解が深まる今、若者や女性が主体的に活躍する機会も増えてきました。そのような状況もあり、気軽に相談がしやすいOka-Bizへの相談も増えていると言います。

将来的には「女性」という点にかぎらず、年齢や性別など様々なハンデで働き方が大きく制限されない未来が待ち望まれますが、その第一歩としてOka-Bizのようなサポート体制の特化も求められます。

岡崎ビジネスサポートセンターOKa-Biz
公式サイト: http://www.oka-biz.net/

提供:ジモトのココロ

著者プロフィール
まつこまつこ
おんせん県(大分県)生まれ。好きな大分料理は「吉野鶏めし」、もちろん冷蔵庫に「かぼす胡椒」は欠かせない。現在は、持ち前の酒飲み女っぷりを発揮し、東京の飲み屋をさまよう日々。
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