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【衆議院議員選挙2014】

税率上がっても小遣い上がらず―未成年の関心事も消費税 (2014/12/11 政治山)

 東京都町田市にある玉川学園中学部・高等部で11日、衆議院選挙未成年模擬選挙「Let’sもぎせん」が行われた。

 この取り組みは、町田市選挙管理委員会と模擬選挙推進ネットワーク協力のもと、実際のマニフェストや公約集、選挙公報などを用いて政党と政策の比較を行い、実物に模した投票用紙に政党名を記入、投票するというもの。

 同学園では地歴・公民科における政治分野の体験学習プログラムの一つとして2002年から継続して実施しており、今回が15回目となる。

担当教諭からマニフェストと選挙公報、比較表の説明を受ける生徒たち(左)、生徒同士で意見を出し合うグループ討議

担当教諭からマニフェストと選挙公報、比較表の説明を受ける生徒たち(左)
生徒同士で意見を出し合うグループ討議

 生徒たちの手元に配られたのは、比例・東京ブロックの選挙公報と政治山が提供した「マニフェスト・公約比較表」。生徒たちはそれぞれ関心のある事柄について質問や問題提起を行い、担当教諭の解説やグループ内での討議を参考に投票先を選んだ。

 もっとも関心の高かった政策課題は消費税で、生活に直結する問題として身近に感じている様子がうかがえ、「消費税が上がってもその分小遣いが上乗せされるわけではないので困る」など切実な意見も聞かれた。次いで関心が高かったのは少子化対策で、その後に教育、雇用、原発、復興と続いた。

 一方、安倍政権が重点課題として取り組んできた憲法改正や北朝鮮による拉致問題に関心を示す生徒はほとんどいなかった。

グループ討議で提起された課題を書き出す生徒たち(左)、政治山のマニフェスト・公約比較表を元に議論を重ねる

グループ討議で提起された課題を書き出す生徒たち(左)
政治山のマニフェスト・公約比較表を元に議論を重ねる

 参加した生徒の1人は、やや緊張した面持ちで投票用紙に政党名を記入、投票箱に投じたあと「今はまだ知らないことが多すぎて、自分たちが選挙権を持つべきとは思わない。だけど、投票できるようになったら棄権することはしない」と語った。

 「Let’sもぎせん」に協力した模擬選挙推進ネットワークの林大介氏(代表・事務局長)によると、同ネットワークで協力・展開した全国の模擬選挙の投票結果は、衆院選の投開票日である12月14日のあと、18日ごろ公開される予定。

初めて目にする投票用紙記載台で投票用紙に記入する生徒たち(左)、やや緊張した面持ちで投票箱に投票用紙を入れる生徒

初めて目にする投票用紙記載台で投票用紙に記入する生徒たち(左)
やや緊張した面持ちで投票箱に投票用紙を入れる生徒

<著者> 市ノ澤 充
株式会社パイプドビッツ 政治山カンパニー シニアマネジャー
政策シンクタンク、国会議員秘書、選挙コンサルを経て、2011年株式会社パイプドビッツ入社。政治と選挙のプラットフォーム「政治山」の運営に携わるとともにネット選挙やネット投票の研究を行う。政治と有権者の距離を縮め、新しいコミュニケーションのあり方を提案するための講演活動も実施している。
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