五月祭イベント【東大生よ、政治家を目指せ!?】報告記事
東大生よ、政治家を目指せ!? (2014/6/6 東京大学新聞オンライン)
第87回五月祭期間中の5月18日、東京大学新聞社は「東大生よ、政治家を目指せ!?!?!?」というタイトルで、シンポジウムを主催しました。今回は次の4人の方に、ゲストとしてご協力いただきました。
・内山融氏(東京大学教授)イベント前インタビューはこちら
・中西けんじ氏(参議院議員)イベント前インタビューはこちら
・薬師寺克行氏(東洋大学教授)イベント前インタビューはこちら
(あいうえお順)
・ファシリテーター:原田謙介氏(NPO法人YouthCreate代表)イベント前インタビューはこちら
会では、ゲストがそれぞれの経歴・知見を活かし、「政治家ってどんな仕事?」「日本の政治家って?」などのテーマについて、様々な角度からの提言とディスカッションを繰り広げました。
(5月27日発刊の紙面では、実際のパネルディスカッションの内容を一部紹介しています!ぜひご覧ください)
会の最後に、各ゲストから、東大生へのメッセージを頂戴しました。今回はイベントレポートとして、その部分のゲストのお言葉を紹介します!
・中西氏「皆さんはこれから、様々な決断の場面に立ち会うことになると思います。職業選択もその1つと言えるでしょう。どんな場面であっても大局観を持ち、リスクをとることを怖れずに生きてほしいと私は思います。それから、政治家は、事務所単位でインターン生を募集しているところがあります。是非そういった機会を活用し、一日でも良いから政治の現場を見に来てほしい。もしかしたら、政治に対する考え方や見方が変わるかもしれません」
・内山氏:「日々、言葉を大事にしてほしいと思います。政治にも、ワンフレーズが人々に受け入れられやすい傾向はあります。それに加えて新聞などの長い活字が読まれない最近の傾向は、憂慮すべき事態です。理性的かつ長期的な判断をするには、1つ1つ紡ぐ言葉を大事にして、思考を深めることが大切だからです。これは、大学の授業にも言えることです。授業は、お笑い番組のようにおもしろくはないかもしれない。けれども、ちょっと我慢して耳を傾け、丁寧に聞いてみてほしいと思います」
・薬師寺氏「私は自身の記者時代、部下に夜3時まで寝るなと言って、部下から怖れられていました。(笑) 公的に資する仕事をしようとする場合、インプットもアウトプットも欠かせませんから、時には、寝る間を惜しむ努力も必要なのです。皆さんならできると期待しています。頑張ってください」
・原田氏「僕からは皆さんに、2つお話しします。まずは、学校のアセットを使おう!ということです。僕は在学中、学校のリソースをあまり使わなかった。学校の外での活動に注力していたのです。それはそれで楽しく、刺激的でした。しかし学校には、実は色々な制度や施設があります。今思い返すと、そういった環境を存分に活かすことで出来たこともあったのではと、少し後悔しています。皆さんには是非、そういった視点も持っていてほしいです。
もう1つは、今日、皆さんはこのシンポジウムに来てくれました。その自分自身のアクションを広めるということです。今日この会に足を運んでいる方は、もしかしたら社会の中では少数派かもしれません。しかし、皆さんが今日のこのシンポジウムのことを友人に話す、そういう小さなアクションの積み重ねが、若い人の、そして社会全体の政治への関心やコミット度を高めると思います」
会場からの質問も多く挙がり、熱心にメモをとる学生も目立ちました。
今回のシンポジウムは、4人のゲストの多大かつ寛大なお力添えにより、大変有意義なものになりました! 同時に、今回のような政治に関連したイベントの、集客の難しさを痛感した運営スタッフもいたようです。このこと自体に、若い人の政治への関心が高くないことが表れているのかもしれません。
東大新聞では引き続き、若者の政治への関心を高めることに資するコンテンツを発信していきます。そして常に、同様の活動をして努力している学生や団体の皆さんからの取材依頼も歓迎しています。
以上、レポートでした!
(文・オンライン編集部 菅野千尋)