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[用語解説]法定得票数

定数26の選挙に28人が立候補して、当選者は25人? (2014/4/30 政治山)

関連ワード : 法定得票数 用語解説 福島 

 4月27日に実施された伊達市議選(福島県)は、定数26に対し28人が立候補しましたが、得票順位が26番目の候補者が法定得票数に届かなかったため、当選者25人、欠員1という結果でした。これは一体どういうことなのでしょう。

 選挙では基本的に、定数に応じた人数が得票順に当選人となりますが、各種選挙において当選に必要な最低限の票数が公職選挙法で定められており、これに達しない場合は、当選順位内であっても当選とは認められません。候補者が当選するために必要とされている最低限の票数のことを「法定得票数」といいます。

 どの候補者も法定得票数に達しなかった場合や、当選人が不足した場合には再選挙が行われます。再選挙は衆院選の小選挙区と参院選の選挙区は40日以内に、地方自治体の長と議会議員の選挙は50日以内に実施されます(注:議員に欠員が生じた場合でも、欠員数が公選法で定められた数を超えなければ再選挙は実施されません。伊達市議会の場合はこれに該当します)。

 また、参院選の選挙区と地方自治体の議会選では、当選者が選挙日から3カ月以内に死亡あるいは辞職した場合は、落選した人が順次繰上当選の対象となります。しかし、法定得票数に達しなかった落選者は、繰上当選の対象となりません。

 過去、法定得票数に達せずに再選挙となった事例は、国政選挙で3つ、地方自治体の首長選で4つです。2003年の札幌市長選は、現職の桂信雄市長が引退し、新人7人による選挙戦となりました。1回目の選挙では、上田文雄氏が最も多い172,512票を獲得しましたが、法定得票数の199,104票に達しなかったため再選挙が行われました。再選挙では4氏が立候補し、法定得票数を超える282,170票を獲得した上田文雄氏が当選者となりました。

【各種選挙の法定得票数】
・衆院選の小選挙区・・・・・有効投票総数÷6
・参院選の選挙区・・・・・・・有効投票総数÷選挙区の定数÷6
・地方自治体の首長選・・・有効投票総数÷4
・地方自治体の議会選・・・有効投票総数÷選挙区の定数÷4

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