[埼玉県]性の多様性に配慮した取組みを見える化する「アライチャレンジ企業登録制度」を開始 (2023/1/14 株式会社ぎょうせい)
埼玉県(739万3800人)では、性の多様性に配慮した取組みを進める企業の状況を指標により見える化し、LGBTQの人たちが働きやすい環境づくりを促進するため、「アライチャレンジ企業登録制度」を開始した。同制度では、LGBTQは「性的マイノリティを表す総称」、アライは「LGBTQを理解し、支援している人、または支援したいと思う人のこと」と定義している。
一般的にLGBTQの多くは差別や偏見を恐れ、当事者であることを隠し生活しており、「見えないマイノリティ」と言われている。LGBTQにとって働きやすい環境づくりには企業の協力が不可欠だが、どのような取組みが支援となるのか分からないなどの課題が企業側にあり、働きやすい環境づくりはまだ十分に進んでいない。
そこで県は、アライチャレンジ企業登録制度を通して、県内の企業にアライとして性の多様性に配慮した様々な取組みにチャレンジしてもらい、LGBTQが働きやすい職場づくりの促進を目指していく。
取組みの指標は8項目、40指標からなる。例えば「基本的な方針:SOGI(性的指向や性自認)に基づく差別を行わないことなど、性の多様性を尊重する方針や姿勢を社内外に広く公開している」の項目では、「社内規定等への方針の明記」「方針を明文化して打ち出し、自社Webページ等で社内外へ広く公開」など4つの指標が示されている。
対象となるのは、県内に活動拠点を有する企業・事業所で、指標のうち1以上の指標に該当することなどが登録要件となっている。有効期間は登録日から3年間。また、登録後も新たな取組みがあれば、随時追加の登録申請が可能となる。
県では同制度に関するQ&Aを作成、登録企業の取組み状況と合わせてWebサイトで公開している。
(月刊「ガバナンス」2022年12月号・DATA BANK2022)
- 関連記事
- 埼玉県の人口・財政・選挙・議員報酬
- [大阪市]市職員採用試験受験申込時の性別記入欄廃止
- [埼玉県]「ケアラー支援条例」を制定
- [神奈川・秦野市]地域社会の共生意識を促進~障害者週間、人権週間~
- SIF2019分科会「家族を、問う」―結婚と出産だけではない、新しい家族のカタチとは
- 株式会社ぎょうせいは、1893年(明治26年)の創業以来、当社は各行政分野の専門法規集、都道府県・市区町村例規集など多数の行政・自治分野に関わる書籍を発行してきました。「月刊ガバナンス」は、自治体職員の総合情報誌として2001年(平成13年)に創刊し、自治体職員の皆様をはじめ、議員や地方自治に携わる多くの方々にご愛読いただいています。