ブログで毛沢東批判の教授免職、支持者狙った暴力騒動も  |  政治・選挙プラットフォーム【政治山】

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
トップ    >   記事    >   フィスコ    >   ブログで毛沢東批判の教授免職、支持者狙った暴力騒動も

ブログで毛沢東批判の教授免職、支持者狙った暴力騒動も  株式会社フィスコ 2017年1月22日

関連ワード : 中国 人権 労働・雇用 

山東建築大学の教授が毛沢東に批判的な言論をインターネット上で公開したところ、大学から退職を命じられたことが分かった。山東省政府も同教授に対し、省政府参事官などの解任を通知したという。外電が14日伝えた。

北京

免職されたのは、山東建築大学のトウ相超教授(トウは登におおざと)。トウ教授はSNS上で、「彼(毛沢東)が1945年に死んでいれば、60万人の戦死者は出なかった。1958年に死んでいれば、3000万人の餓死者は出なかった。1966年に死んでいれば、闘争による2000万人の犠牲は出なかった。彼が1976年に死に、われわれはようやく食事ができるようになった。彼が行った唯一の正しいことは、死んだことだ」などとコメントした。

中国のネット上では、トウ教授を熱烈に支持する書き込みがあったが、反対意見も多く見られた。こうした反対意見の多くは、「五毛」と呼ばれる当局協力者による書き込みとみられている。

騒動の余波は広がっている。英BBC放送中国語版によると、河南省のテレビ局職員が「誤った言論」により解雇されたもよう。この職員はトウ教授を支持する発言を自身のブログで行っていた。また、山東省在住の詩人、魯揚氏が山東建築大学前で毛沢東支持派の集団に殴られる事件も起きた。魯氏は「トウ教授の言論の自由を断固として守れ」と書いたスローガンを手にしていた。

【亜州IR】
<SK>

関連記事
ジャーナリスト拘束、中国は38人で世界最多=民間団体
中国は「世界で最もネットが不自由な国」、国際NGOが発表
法廷通訳人 誤訳は冤罪の危険性をはらむ
ダライ・ラマの「難民は最終的に祖国へ」発言が物議 人道主義と生活不安で揺れる欧州
通信傍受
株式会社フィスコ
株式会社フィスコは、投資支援サービス等を提供するプロフェッショナル集団です。2013年4月19日に、インターネットを使った選挙活動を解禁する公職選挙法の改正に伴う新たなコンテンツ提供を発表し、各政治家の発言要約や影響分析のコンテンツ提供を開始しており、その付加価値向上に取り組んでいます。
関連ワード : 中国 人権 労働・雇用