ゲーム業界でインディーズ争奪戦 株式会社フィスコ 2013年10月31日
ゲーム機大手が「インディーズ」と呼ばれるゲーム開発会社の取り込みに動き出している。
インディーズゲームとは、法人でない個人、又は小規模の独立系ゲーム開発チーム集団が制作するコンピュータゲームのことで、昨今人気が高まっており熱狂的ファンもいる。9月に幕張メッセで開催された日本におけるゲームの一大イベントである「東京ゲームショウ2013」においては「インディーズゲームフェス」というステージイベントが初めて行われた。
大作ゲームは開発に数億円から数十億円がかかることもあり、人気が出なければ大きな損失となる反面、ヒットすれば大きく稼げる。そのため、スマートフォン(高機能携帯電話)向けのゲームが人気となっている最近の傾向として、大作ではなく低予算ながらも独自性のあるゲームで勝負する独立系の開発会社が増えてきているのだ。
そんな中、ゲーム機大手のソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE)やマイクロソフト(MS)、任天堂などが、人気のスマホ向けゲームを専用機ゲームにしていくなど、開発における投資を抑えながら人気のソフトを提供できるようインディーズ争奪戦を加熱させ始めている。
SCEはパソコン向けに開発された技術をPS4に導入し、パソコン向けゲームの開発ノウハウがあれば、誰でもソフトの開発に参入できるようにした。MSは独立系開発者やメーカーを発掘・支援するプロジェクト「ID@Xbox」を立ち上げた。任天堂も、欧米で、独立系会社のゲーム開発者への据え置き型ゲーム機「Wii U(ウィー・ユー)」の根幹となるソフトの無償提供や、サイトでの配信や宣伝を支援している。
今後、ゲーム業界がどのような変化を遂げるのか、また大手がかつての勢いを取り戻すことができるのか注目したい。 <YU>
- 株式会社フィスコは、投資支援サービス等を提供するプロフェッショナル集団です。2013年4月19日に、インターネットを使った選挙活動を解禁する公職選挙法の改正に伴う新たなコンテンツ提供を発表し、各政治家の発言要約や影響分析のコンテンツ提供を開始しており、その付加価値向上に取り組んでいます。