【海外】クリミアで住民投票実施 有権者に選択の余地はあるのか? ネット選挙ドットコム 2014年3月17日
大統領が追放される政変で始まったウクライナ危機。その後、ロシアが黒海の重要地域であるウクライナ南部のクリミア半島の制圧に乗り出し、事実上掌握した。欧米諸国はロシアの軍事行動を激しく非難しつつも、進展がないままだ。
オバマ米大統領とウクライナ暫定政府のヤツェニュク首相は12日、ホワイトハウスで会談し、「国際社会は外交的に危機を解決し、暫定政府の後ろ盾となる」ことを約束した。
また、メルケル独首相は13日、ドイツ政府の政策として「軍事行動は考えておらず、政治的・外交的手段をもってのみ解決に当たる」ことを主張した。
(画像はイメージです) Image:by RussianTrooper
クリミアは、ウクライナ領ではあるが、住民の大半がロシア人で、ロシア語が多くはなされている。続いて、ウクライナ人、クリミア・タタール人。南西部のセバストーポリ特別市を除き、クリミア自治共和国となっている。
そのクリミアで16日、ロシア編入の是非を問う住民投票が行われる。投票の責任者は、自由で公正な選挙を約束しているが、実際には選択の余地はないとみられている。
クリミア議会のホームページ上に、住民投票の質問が掲載された。最初の質問は「あなたはロシアの1部として、クリミアがロシアに編入されることを望みますか?」だ。2番目の質問は「あなたは、1992年憲法の復活とウクライナの自治区になることを望みますか?」である。
クリミア議会は11日、ウクライナからの独立を宣言し、住民投票を前に、ロシア編入への布石を打った。専門家は、結果がどうあれ、遅かれ早かれクリミアはロシアに帰属する方向に向かうであろうと予測している。
▼外部リンク
クリミア自治共和国最高議会の公式サイト 住民投票について(ロシア語)
http://www.rada.crimea.ua/act/11689
derStandard.at:Ein Nein ist beim Krim-Referendum nicht vorgesehen
http://derstandard.at/1392688011770/