【龍馬プロジェクトリレーコラム/若手政治家が考える「日本の政治のここが問題だ!」】
第16回 政治とは「世の中のために何ができるのか考え、行動すること」 (2013/7/12 藤井浩人/龍馬プロジェクト東海ブロック長)
「地方から日本を変える」を合言葉に、日本全国の国会議員や地方議員などが超党派で集まった『龍馬プロジェクト』。政治山では、龍馬プロジェクトの思いに賛同した若手議員によるリレーコラムを連載しています。今回から新シリーズの「若手政治家が考える『日本の政治のここが問題だ!』」が始まります。第1回は、岐阜県美濃加茂市長で東海ブロック長の藤井浩人氏に、今の「政治」への提言をしていただきました。
◇ ◇ ◇
政治制度、選挙の仕組みなど問題だと思うことはありますが、なにより「政治への参加者が少なすぎる!」
その前に「政治」って、なんでしょうか。私は政治とは、「世の中を良くするために何ができるのか考え、行動すること」だと感じています。政治への参加者とは「選挙に行く」だけのことではなく、「世の中のために考え、行動する人」のことを指すのではないかと考えています。
「投票率が低い」「若者は政治への関心が低すぎる」ということは、皆さんも周知の現在の大きな問題です。ただ、その原因は、選挙の仕組みや政治家の発信力の問題だけではありません。私たち一人ひとりが自分のことばかり考え、周りのことに無関心になってしまい、それがあたかも当たり前のような世の中になってしまっていることを、私はとても危惧(ぐ)しています。
「目の前で困っている人に手を差し伸べる」
「隣近所とのお付き合いを大切にする」
「地域の活動に参加する」
その延長線上に「政治や行政への関心」があるのではないでしょうか。
人は一人ではなく多くの人との関わりの中で、社会を築き、生活しています。共同生活をしている以上、一人ひとりが自分のことだけを考えて自分勝手に生活するのではなく、自分以外の他者や社会に対して思いやりを持って生活することは当たり前のことだと思います。その思いやりが行動となることで、目の前の困っている人を助け、時には煩わしいことがあってもご近所や地域とのつながりが心を豊かにし、行政や国を動かしていくのではないでしょうか。
子どもたちに、「何のために勉強するのか」「なぜ大人になったら仕事をするのか」という質問をすると、多くの子どもたちが「自分のため!」と胸を張って答えます。私も、学生の時はそうでした。しかし、果たしてそれで良いのでしょうか。私自身は、海外に出た時にその考えが世界の中では少数派であることに愕然としました。
当然、まず自分の身を立てることは大切です。しかし、その先には、「世の中のために! 困っている人のために!」という大きくて優しい器を、将来を担う子どもたちには持っていて欲しいです。そして、そのためには、私たち大人が手本となるような背中を示していく必要があります。
私は、選挙に出るギリギリまで、政治家になりたいと思ったことはありませんでした。いや、今でも子どもの頃イメージしていたような「政治家」になりたいとは、微塵も思っていません。ただ、世の中のために、まず自分が身を粉にして行動することを約束し、そして、少しでも子どもたちの手本となることを願い、これからも突き進んでいきます。
- 著者プロフィール
- 藤井 浩人(ふじい ひろと):1984年7月25日、岐阜県生まれ。大学院在学中、東南アジアへのバックパック旅行で現地の若者や子どもたちとの交流により、「このままでの日本では駄目だ」と危機感を持つ。帰国後、大学院を中退し、教育に携わることを志し学習塾で働く。その後、政治と向き合うことを決意し、日本の選挙で必要とされる「ジバン、カンバン、カバン」が無いまま、2010年10月美濃加茂市議会議員選挙に挑み、同世代の仲間に支えられトップでの初当選。2013年6月、美濃加茂市長選に立候補し当選。現職で全国最年少28歳の市長になった。
WEBサイト:前美濃加茂市議会議員 藤井浩人 公式サイト
ブログ:hiroto fujii | 美濃加茂から日本を変える
Facebook:hiroto.fujii.58
Twitter:@Hiroto_Minokamo
- 龍馬プロジェクト リレーコラム
- 第15回 自治体から国へ(杉田水脈)
- 第14回 当選して知った、言葉の重みと“政治の原点”の重要性(古川裕紀)
- 第13回 「責任」「具体性」「可能性」で道を切り開く(足立将一)
- 龍馬プロジェクト リレーコラム一覧