[千葉・佐倉市]ふるさと佐倉を学ぶ~佐倉学の推進~・学校教育における「佐倉学」 (2016/2/2 金井茂樹)
この記事は「こうほう佐倉 2016年1月15日号(1229号)『ふるさと佐倉を学ぶ~佐倉学の推進~』」を紹介し、コメントしたものです。
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「地域学」と呼ばれる活動が全国各地で盛んになっています。この地域学とは、学術的なものではなく、地域住民が主体となって生活者の視点と自分たちの足で地域の自然、歴史、文化などを調べ、地域づくりに生かしていくという取り組みと定義されています。主に“生涯学習”の分野で実践されているもので、自治体をはじめ大学やNPOといった多様な主体によって展開されています。
今回は、生涯学習関連の記事のなかから千葉県佐倉市「こうほう佐倉」2016年1月15日号の“ふるさと佐倉を学ぶ~佐倉学の推進~”を取りあげます。この記事では、佐倉学とは、印旛沼などの恵まれた自然と原始・古代からの歴史をもつ佐倉の自然・歴史・文化・ゆかりの人物について学ぶことにより、郷土に対する理解を深め、将来に生かすこと、と説明されています。佐倉学は、平成16年度から佐倉市内の小中学校の教育課程に正式に位置づけられて、子どもたちは社会科や総合的な学習の時間などで学んでいるそうです。この取り組みにより佐倉市教育委員会は文部科学大臣表彰を受賞しているそうです。また、この佐倉学に関連して、佐倉市では“江戸時代初期に土井利勝が佐倉の領主となってから400年”を記念した「佐倉・城下町400年記念事業リレー講座」も行われています。
ここで歴史を学ぶ意義を説明することはできませんが、小・中学生の頃から自分たちの街の歴史について深く学ぶことは、長期的に“地域力”の向上にプラスの効果を及ぼすことは間違いありません。このような長期的な戦略のもとでの政策がとても大切だと感じました。
☆佐倉・城下町400 年記念事業のイメージキャラクターは「カムロちゃん」です。
- [筆者]「自治体広報広聴研究所」代表、公共コミュニケーション学会会員、元自治体職員、東京都在住 金井茂樹
- [参考]こうほう佐倉 2016年1月15日号(1229号)