女性専門人材企業はなぜ、食品分野へ進出するのか (2017/5/12 瓦版)
職の支援から食の支援へ幅を広げる理由とは
女性のよりよく生きるを応援する人材企業の(株)ビースタイルが、食分野へ進出。新会社、ネオベジ(株)を設立し、働く女性の“食”を支援する。第一弾としてスーパーフードを活用した健康補助食品「ONDISH」を販売する。
同社は、2002年の設立から15年、主婦の働くを支援。派遣やパート・アルバイトの「しゅふJOB」、優秀人材の派遣「ジタンエグゼ」など、これまでに6万人の雇用を創造。女性の“職”のサポートでは、一定のポジションを構築している。それがなぜいま、“食”へ裾野を広げるのか。
同社会長の三原邦彦氏は、その理由を次のように力説する。「女性の職の支援を通じ、いくつかの課題がみえてきた。それは、食の問題。多くの女性が家事において、キチンとした食事を作りたいと思いながら、十分に実現できていない現状がある。今後も女性の社会での活躍が増える中で弊社としても少しでもその負担を減らせるよう、食事業への参入を決めた」。
職の分野では着々と実績を積み上げてきた同社。これをワーク支援とすれば、食の支援はライフ部分のサポートとなる。新しい発想とテクノロジーで、「女性のよりよく生きる」を応援することをミッションとする同社にとって、ワークライフバランスの観点からもその実現には食分野の支援も不可欠との判断だ。
手軽に栄養素を摂取できる健康補助食品で働く女性の家事負担を軽減
それだけに、門外漢ながら、製品開発には総力を結集した。登録ユーザーのアンケートを行い、管理栄養士とも連携。素材選びにこだわり、働く女性に必要な食分野の機能や利便性をトコトン追求。約1年かけて、製品完成にこぎ着けた。
メイン素材はモリンガ。90種類状の栄養が詰まった“奇跡の木”と呼ばれるスーパーフードで、これにエンドウタンパク、パールパウダーを合わせ、パウダー状にしている。栄養素は、一般的な野菜の十倍以上(100グラムあたり)で、パウダータイプのため、どんな料理にも使える。手軽に作った料理に一包ふり掛ければ、栄養バランスを大きく高められる。
唐揚げやカレーライス、サラダに使うと、テイストを邪魔することなく、むしろほどよい野菜感でまろやかさが加わる。野菜嫌いの子供でも気にすることなく食べられそうなひと手間で、忙しい女性の家事時間節約に貢献しそうだ。水に溶かして飲んだり、フルーツとミックスし、スムージーとしても美味しく楽しめるので、家族の健康習慣としての活用も有効だろう。
人材企業としての実績は積み上げてきた同社だが、食品分野は未知の領域。成熟市場への参入は決して簡単でないが、同社では、これまでに培ったネットワークやノウハウを活用しながら、シナジーを生み出す。具体的には、企業の福利厚生としての導入や22万人の会員を活用したマーケティングや販路開拓など、<「女性のよりよく生きる」を応援する>というミッション達成に、新機軸でさらなる前進を図る。
なお、製品はネット通販を軸に展開。初年度1万セットの販売を目指す。製品価格は2800円(税別:2g×30袋)。
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