タクシーもフライトも。データ駆動型のオートメーション社会では「定額課金」が基本となる (2016/2/4 SOCIAL DESIGN NEWS)
JTBとタクシー会社が、福岡市で企画した70歳以上の高齢者への「タクシー定額乗り放題サービス」が話題を呼んでいる。これまでよりも安くタクシーを利用でき、また車を所有するよりも月額の固定費も抑えられるわけだ。
タクシーだけではない。飛行機だって同じような定額サービスがあってもいいだろう。米国発の「OneGo」は、飛行機の領域に定期券の概念を持ち込むスタートアップ。西海岸の35ルートが月額1,500ドル、中央は35ルート1,950ドル、東海岸は158ルートを2,300ドルで乗り放題である。
米国中を自由に飛び回りたい場合は月額2,950ドル。6時間前まで予約が可能で、フライトの変更も無制限でできる。
今、私たちは「使用価値にアクセスする社会」へと移行している。更にその流れは”自動で”使用価値にアクセスする社会へと進化する。ポイントは「自動」である。
いちいちお金を気にしたくない、支払う手間をなくしたい。それは人類の意識的、否無意識的で強靭な欲求とも言える。また、このデータ駆動型のオートメーションエコノミー時代は、「何かを売り込む」というこれまでの消費社会型のアプローチは古くなる。
その人のライフスタイルに合わせて、どの商品・サービスが生活や仕事の中にスムーズに組み込まれるべきか。それが客観的数値の中で明らかになるからだ。
これまで継続課金型の支払いは、新聞、電気、ガス、水道、携帯電話のようなサービスが主だった。しかし、ライフスタイルが多様化し、使用価値に自動でアクセスする社会においては、各所にこのモデルが基本導入される。人類の価値観の変化とテクノロジーの進化によって、ビジネスモデル、課金モデルも同時に進化していく。