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長野県内の“森のようちえん”集めた専用サイト「信州やまほいくの郷」開設 (2016/1/19 政治山)

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 長野県は、78%が森林という自然保育に最適な環境を活かした信州型の自然保育について、「信州やまほいく」という愛称を命名し、シンボルマークを決めました。

信州やまほいくのシンボルマーク

信州やまほいくのシンボルマーク

 自然環境の中で子どもを育てる試みは「森のようちえん」と呼ばれ、1950年代にデンマークなど北欧を中心に注目され、現在世界的に広がりつつあります。国内では、鳥取県智頭町で「智頭町森のようちえん まるたんぼう」を2009年に開設したのが先進的な取り組みで、その後、長野県をはじめ三重県や静岡県、新潟県など自然の多い自治体が行政の枠を超えて情報交換を行っています。

自然保育が移住希望者のキーワードに

 国が地方創生事業の一環として移住交流の旗振り役となる中、地方暮らしを希望する家族連れの間で“自然保育”“森のようちえん”は子育てのキーワードになりつつあります。

 長野県は昨年4月から信州型自然保育制度をスタート。同10月には、趣旨に沿った自然保育を行っている保育園や幼稚園など72団体を認定しました。今回、「信州やまほいく」という愛称とシンボルマークを決定するとともに、1月15日から「信州やまほいくの郷」(http://www.shizenhoiku.jp/)というウェブサイトも開設し、各団体の情報も掲載しています。サイトには、自然保育を楽しむ園児の様子を映した動画も公開されています。

 長野県の担当者は「県内外の多くの子育て世代の方、あるいは保育者の方に見ていただき、自然保育について理解を深めてもらいたい」と話しています。

 同県は移住希望者の中でも人気の高い自治体。東京へのアクセスが概ね2時間以内と便利なうえに就業率も比較的高く、平均寿命ランキングでは1位に、幸福度ランキングでも常に上位に入ります。交通の便と生活しやすい点に移住希望者は惹かれるようです。

 「信州やまほいく」の試みは第一義的には「自然保育への理解」ですが、長野県では「結果的に移住希望の方にも興味を持って頂ければ幸いです」と話しており、家族連れの移住希望者には興味深いウェブサイトとなりそうです。

上村吉弘<著者> 上村 吉弘(うえむら よしひろ)
株式会社パイプドビッツ 政治山カンパニー 編集・ライター
1972年生まれ。読売新聞記者8年余、国会議員公設秘書3年余を経験。記者時代に司法・県政の記者クラブに所属し、秘書時代に中央政界の各記者クラブと接してきた経験から、報道機関の在り方に関心を持つ。政治と選挙を内外から見てきた結果、国民の政治意識の低さに危機感を覚え、主権者教育の必要性を訴える活動を行っている。
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