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インド総選挙:与党がすでに敗北を自認?ラフル氏が次期首相候補から外れる 株式会社フィスコ 2014年1月21日
インド中央政府の与党・国民会議派のソニア・ガンジー総裁はこのほど、今年5月までに実施される総選挙に関し、息子で党副総裁のラフル・ガンジー氏を時期首相候補に推すことを拒否した。
現職のシン首相は今期で政界を引退することを表明しており、党の次期リーダーとして43歳と若いラフル氏を擁立せよとの声が高まっていた。ただ、会議派は過去10年ほどに上る政権時代に数々の汚職やスキャンダルを引き起こしたため、総選挙では最大野党・インド人民党(BJP)が大きく躍進する可能性が高まっている。
BJPの首相候補であるナレンドラ・モディ氏はグジャラート州の高度経済発展を主導した実績もあり、血筋はいいが経験のないラフル氏が選挙の劣勢を跳ね返す力はないとの判断が、ソニア・ガンジー総裁に働いた可能性がある。
あるいは、次期総選挙では会議派の巻き返しは困難と見込み、息子のラフル氏に惨めな経験をさせたくないとの親心が働いたとの声も。
いずれにせよ、国民会議派は自ら現在の劣勢を認識しているようで、政権からの転落は避けられない事態となろう。問題はBJPがどこまで議席数を伸ばせるかだが、新興勢力「一般市民党(AAP)」がデリー市から全国区に力を拡大すればBJPの票も食いつぶされるとの懸念が出ている。
BJPが安定過半数を獲得できなければ、金融市場はインド政治の改革機運が後退したと判断し、投資家が“売り”で反応する公算が大きくなる。 <RS>
- 株式会社フィスコは、投資支援サービス等を提供するプロフェッショナル集団です。2013年4月19日に、インターネットを使った選挙活動を解禁する公職選挙法の改正に伴う新たなコンテンツ提供を発表し、各政治家の発言要約や影響分析のコンテンツ提供を開始しており、その付加価値向上に取り組んでいます。