スペイン・カタルーニャ自治州の住民投票、80%が独立を望む ネット選挙ドットコム 2014年11月12日
スペインのカタルーニャ自治州で9日、独立の是非を問う非公式の住民投票が実施された。投票は、中央政府が禁止していたにもかかわらず、200万人を超える住民が投票し、圧倒的多数が独立に賛成票を投じた。シュピーゲル誌オンライン版が10日、報じた。
投票用紙には2つの質問が準備されていた。1つは「カタルーニャが1つの国家になることを望むか」で、2つ目は「その国家は独立すべきか」である。
カタルーニャ自治州のジョアナ・オルテガ副首相は、開票率88.4%の時点で、80.7%が「スペインから独立して、独自の国家を形成すること」に賛成票を投じたことを明らかにした。10%が「独自の国家を形成するが、スペインからは独立しない」、4.6%が「両方の質問に反対」の票を投じた。
この投票をめぐっては、スペイン政府が憲法違反だとして提訴し、憲法裁判所は違憲かどうかを判断するまで投票の差し止め命令を出していた。だが、州政府は住民たちが自発的に行う形にして投票を強行。
非公式の調査によると、投票には16歳以上の有権者540万人のうち、およそ225万人が投票したという。
同州のアルトゥール・マス首相は、今回の投票は「大成功」だったとコメント。また、マス首相は9日夜、記者会見で海外メディアに対し、カタルーニャの未来のために、合法で拘束力のある正式な住民投票を実施できるよう中央政府を説得する手助けを要望した。
一方で、中央政府は「無効」との考えを示した。マリアーノ・ラホイ・ブレイ首相は「この住民投票は無効であり、自分が首相でいるうちは、誰もスペインの団結を壊すことを許さない」と強調。
カタルーニャ自治州には約750万人が暮らしており、独自の言語や文化を有し、広範囲に及ぶ自治権を得ている。
(画像はイメージです) Image:by SBA73
▼外部リンク
シュピーゲル誌/Volksbefragung: Zwei Millionen Katalanen stimmen für eigenen Staat
http://www.spiegel.de/politik/1001951.html