【海外】安倍首相は過去の菅直人氏より下位 米誌の「世界で最も影響力のある人物」ランキング NewSphere(ニュースフィア) 2013年11月1日
フォーブス誌が30日、2013年「世界で最も影響力のある人物」のランキングを発表した。ロシアのプーチン大統領が1位に選出され、昨年首位だったオバマ米大統領は2位に転落した。
選考理由について同誌は「プーチン氏はロシア国内の統治を強めている。一方オバマ氏は2期目の大統領として、通常より早くレームダック(死に体)の時期に突入したようにみえる」「国際舞台でプーチン氏に力が移ったのは明らか」と説明している。
3位は中国の習近平国家主席、4位はローマ・カトリック教会のフランシスコ法王、5位はドイツのアンゲラ・メルケル首相と続いた。
同誌は2009年より毎年恒例で、世界の首脳、投資家、慈善家、企業家のうち最も影響力のある人物を、世界人口1億人に対し1人の割合で選出している。今年は72人がリスト入りした。
プーチン氏1位の理由は、シリアとNSA漏洩をめぐる対局
今回で5回目となる同ランキングで、プーチン氏が1位となったのは初めて。2010年に中国の胡錦濤前国家主席に1位を奪われたものの、それ以外の年はオバマ氏が1位をキープ。この間、プーチン氏は2~4位で上下していた。
フォーブス誌はプーチン氏1位の理由として、今年ロシアが米国家安全保障局(NSA)の内部告発者、スノーデン容疑者の一時亡命を認めたこと。また、シリア政府と化学兵器破棄計画をとりまとめ、米国の攻撃を回避させたことを挙げている。
一方、2012年にフォーリン・ポリシー誌が発表した「世界で最も影響力のある政治家ランキング」でもプーチン氏はトップだったとロシアのニュース専門局RTは報じた。
4位のフランシスコ法王ほか、2013年に初ランクインした人たち
トップ3を占めた首脳らに続き、4位にフランシスコ法王が初ランクインした。フォーブス誌は「12億のカトリック教徒、または世界人口の6分の1の宗教指導者であること」を理由としている。
他の新顔としては、41位にサムスンの李健煕会長、49位にフォルクスワーゲンのマルティン・ウィンターコルン会長、52位に韓国の朴槿恵大統領、56位にIBMのバージニア・ロメッティ会長、72位に次期米FRB議長のジャネット・イエレン氏が選出された。
一方、初年度の2009年にトップ10入りした人々が、今回もランクインしている。オバマ氏とプーチン氏のほか、6位にビル・ゲイツ氏、7位にバーナンキ米FRB議長、8位にサウジアラビアのアブドラ国王、10位にウォルマートのマイケル・デュークCEO、12位に大富豪のカルロス・スリム・ヘル氏、17位にグーグルの共同創始者であるセルゲイ・ブリン氏とラリー・ペイジ氏、33位にメディア王のルバート・マードック氏が選ばれた。
日本人は、日銀の黒田総裁など4名がランクイン 安倍首相は過去の鳩山・菅氏より下位
日本人トップは、日銀の黒田総裁で39位。他、トヨタ自動車の豊田章男社長が44位、ソフトバンクの孫正義社長が45位、安倍晋三首相は57位だった。
過去の日本首相の順位は、鳩山由紀夫元首相が2009年に35位、菅直人元首相は2010年に27位に入ったものの、2011年はランク外となった。また、野田佳彦元首相が2012年に60位に選ばれていた。