3日目の地域会はテーマを「被災各地で生の姿を見て生の声を」として、4つの会が行われた。
飯館村、南相馬市、相馬市を一日かけてバスで巡るツアー、「3.11以降のふくしまにおける会津の役割」について議論をするふくしまフロンティアfrom会津、「雇用の確保と産業の創出」を考えるふくしまの産業を考える会fromいわき、そして福島市では、NHK復興カレッジin 福島大学と題して、諏訪中央病院の鎌田實医師とベラルーシで妊婦や子どもを放射能被害から守るナジェーダ医師との対談が行われた。
政治山ではいわき会場に参加し、その様子を取材。質疑応答部分のみの30分を動画として掲載する。
「『雇用の確保と産業の創出』を考えるふくしまの産業を考える会fromいわき」は、いわき市の福島工業高等専門学校で10時から行われた。
進行役に芥川一則福島高専教授が、パネリストとして、いわき商工会議所会頭の小野栄重氏、茨城大大学院教授の高妻孝光氏、東日本国際大教授の福迫昌之氏、NPOいわき自立生活センター理事長の長谷川秀雄氏らが登壇し、事故後の福島県内の産業について議論を行った。
質疑応答では、会場からは産業だけでなく放射能関連の質問も多く出された。
高妻孝光教授は、放射能の知識不足を不安がる住民に対し、「大事なのは、原発事故や核実験など関係なしに自然には放射性物質があり、人間は被爆し続けているということ。生き物が誕生して以来、放射線と付き合っているという理解が必要」と、放射能が身近な問題であるという前提を持つべきだと強調した。
ふくしま会議3日目 地域会の模様
主な質疑
・空間線量を正しく計測するにはどうすればいいか
・商工会議所は市や県との連携をしていたのか
・選挙の候補者が放射能を「毒だ」と風評被害を広げていた
・「500ベクレル」とはどういう意味なのか
・どうすれば正確な情報を得られるか
・いわき市の中心市街地の復興について
・新しい考え方がないのではないか
・次の会の予定はあるのか
・安心を正しい知識を得るために相談する窓口はあるのか
・放射線量のデータの意味はどうしたらわかるのか
・放射能についてどうしたら正しい知識は身につけられるのか
・産業復興について相双地区との連携はどうか