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【LM推進地議連連載/地方議員リレーコラム】

私の議員活動の道しるべ~マニフェスト大賞への思い~(2012/06/27 江東区議会議員 鈴木綾子/LM推進地議連)

ローカル・マニフェスト推進地方議員連盟 連載・コラム 政治山では、政策立案を行う「政策型議員」を目指す地方議員らで構成される「ローカル・マニフェスト推進地方議員連盟」(略称:LM推進地議連)と連携し、連載コラムを掲載しています。地域主権、地方分権時代をリードし、真の地方自治を確立し実践するために設立された団体のメンバーが、それぞれの実践や自らの考えを毎週発信中です。第7回は、東京都江東区議会議員の鈴木綾子氏による「私の議員活動の道しるべ~マニフェスト大賞への思い~」をお届けします。

◇        ◇        ◇

 東京都江東区議会議員の鈴木綾子です。私は2011年4月の統一地方選挙にて初当選し、民間のIT企業社員から区議会議員に転身しました。

 江東区では、2000年前後から急速な都市開発の進行により人口が急増し、保育所不足などによる待機児童問題で、子育てと仕事の両立が困難な状況が発生しており、「働く女性の視点から解決したい」と考えたことが議員になろうと考えた一番のきっかけです。

マニフェスト大賞との出会いと議員になるまで

 議員に立候補する前の2009年、子育て支援などワーク・ライフ・バランスの問題を解決する手段を研究するために入学した早稲田大学大学院で、マニフェストの生みの親である北川正恭教授に師事したのがきっかけで、マニフェスト大賞の存在を知りました。当時、仕事の傍ら大学院生として地方政治を学んでいた私は、議会制度や政策についての知識は授業で習ったり、メディアを通じて知ったりした程度であり、地方議員がどのような形で政策実現のために動いているのかといった、具体的な体験談などについては知る機会がありませんでした。

 地方議員と多くの市民の接点は、「選挙前の街頭演説」「選挙活動時の投票のお願い」「ポスターや選挙公報」など、選挙を通じた限られたものであり、市民と議会の関係や、議員活動の内容などは残念ながら、市民にはなかなか伝わっていないのが現状です。会社員時代にも常々そのようなことを感じ、議員になってからはさらに「議員活動・議会活動の見える化」の重要性を身を持って実感していますが、初めてマニフェスト大賞の授賞式に学生スタッフとして参加した際、「マニフェスト大賞を受賞した議員はひと味違う」という印象を受けました。

 早速、当時の私はマニフェスト大賞を受賞した議員と直接連絡を取り、議員活動について、マニフェストについて、選挙についてなど、さまざまなアドバイスを頂くようになりました。私が議員になる際に打ち出したマニフェストも、大賞受賞議員のアドバイスを生かして策定したものです(鈴木あやこのマニフェスト「働く世代のワーク・ライフ・バランスを応援します」)。

新人議員とマニフェスト大賞のかかわり

江東区議会議員 鈴木綾子氏 江東区議会議員
鈴木綾子氏

 大学院を修了後、多くの方々の支援によって、私は区議会議員になり、同時にマニフェスト大賞の実行委員としてマニフェスト大賞の運営に携わることになりました。

 議員になった当初は、議会の仕組みや、意思決定の方法、議員活動に関わることなど、多くの部分で会社員時代とのギャップを感じ、どのように行動すべきか悩むことも多くありました。議会の中で解決できるものもありましたが、私にとって大きな支えになったのが、マニフェスト大賞の存在でした。

 マニフェスト大賞の運営母体であるローカル・マニフェスト推進地方議員連盟(地議連)では、11月に開催される授賞式の運営の他にも、議員の政策提言能力や資質向上のためさまざまな勉強会や視察などのイベントを開催しており、その中では志を持った議員たちが交流し、情報交換を行っています。それぞれの議会が抱える課題、政策課題への取り組み、議員としての情報発信の方法などについても、地議連の議員同士のネットワークの中で学びあうことができるのが大きな魅力です。マニフェスト大賞に関係する議員たちは、地方議会や地方政治をよくするために、政党や地域を問わず、貪欲に日々の活動に取り組んでいるトップランナーが揃っています。

 私は、議員活動や議会活動を見える化し、区民の方々と政策について対話する区政報告会を実施しているのですが、その原型も、マニフェスト大賞の受賞者である議員の活動からアイディアを得たものです。私にとってマニフェスト大賞の活動は、「議員活動の道しるべ」でもあります。

 よい政策を議員同士で競争して作り出す「善政競争」を繰り広げる地方議員たちと日々切磋琢磨し、やがて議会・地域から国を変えていけるよう、地議連の一員として、私自身も努力していきたいと思います。

著者プロフィール
鈴木 綾子(すずき・あやこ):1975年生まれ。97年、成城大学文芸学部卒業後、通信会社で法人営業に従事。2011年、早稲田大学大学院公共経営研究科修了後、東京都江東区議選で初当選。第7回マニフェスト大賞運営委員、ローカル・マニフェスト推進地議連事務局長補佐。
HP:鈴木あやこ Official Web Site~江東区政に“働く女性”の目線を!~

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