第19回政治山調査「明暗分けた女性支持、2014年滋賀県知事選」(1/2) (2014/7/18 政治山)
7月13日に行われた滋賀県知事選挙は、「卒原発」を掲げた嘉田県政の継承と与野党対決で注目を集めました。政治山では、インターネット意識調査「政治山リサーチ」を用いて、滋賀県在住の有権者を対象に7月13日~15日の間で調査を行いました(回答数2201)。
政党支持は一強多弱、内閣は女性の不支持が鮮明に
調査ではまず、現在の支持政党について聞きました。自由民主党が18.1%と最も高く、日本維新の会5.3%、民主党4.5%、日本共産党3.8%と続きます。一強多弱といわれる情勢は、日本維新の会の拠点である大阪の隣県でも変わりがないようです。また、58.3%は支持政党なしと回答しており、半数以上が支持政党を有していません(グラフ1)。
次に、安倍内閣への評価をたずねたところ、「支持する」と回答したのは26.8%で、「支持しない」と回答した29.9%を下回りました(グラフ2)。さらに男女別で見てみると、男性の「支持する」33.4%、「支持しない」31.0%に対し、女性は「支持する」18.9%、「支持しない」28.6%と回答しており、男女間で大きく異なる結果となりました。
決め手は無党派層、与党支持以外の幅広い層が三日月氏に投票
今回の滋賀県知事選挙では、自民党と公明党が小鑓隆史氏を推薦し、共産党が坪田五久男氏を推薦、民主党が三日月大造氏を支持しましたが、各政党の支持者の投票行動は以下の通りでした(グラフ3)。
このグラフを見ると、自民党支持層の59.1%、公明党支持層の73.5%が小鑓氏に、民主党支持層の78.8%が三日月氏に投票したと回答しており、国政選挙並みに組織をフル回転させた、各政党の力の入れようがうかがえます。
一方、共産党支持層の坪田氏への投票は55.4%にとどまり、31.3%が三日月氏に投票したと回答しています。また、日本維新の会は県連として小鑓氏を推薦しましたが、同党支持層の小鑓氏への投票は23.1%で、三日月氏の36.8%を大きく下回りました。
さらに、全体の過半数を占める無党派層では14.1%が小鑓氏、30.2%が三日月氏に投票したと答えており、三日月氏は与党支持層を除く幅広い層から支持を得たことが分かります。
公務員や主婦、パート・アルバイトの多くが三日月氏に投票
続いて、職業ごとの投票行動をたずねると、小鑓氏と三日月氏とでは大きな差異が見られました(グラフ4)。
「経営者・役員」で34.9%:20.9%(小鑓氏:三日月氏、以下同)、「自営業」では32.9%:25.2%と、小鑓氏への投票が三日月氏への投票を上回りました。
一方、「公務員」で15.5%:39.2%、「専業主婦(主夫)」で19.0%:25.8%、「パート・アルバイト」では18.1%:29.1%と、三日月氏への投票が小鑓氏への投票を大きく上回りました。
なお、今回の投票率は50.15%でしたが、この調査で明確に「投票していない」と回答したのは、「公務員」の18.6%が最も低く、「学生(20歳以上)」の40.0%が最も高い割合となりました。
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次のページでは、いずれかの候補者に「投票した」と回答した方が、どのように選挙に関心を持ち投票先を決めたかを紹介します。
<調査概要>
調査対象者 | 滋賀県在住の成人男女 |
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回答者数 | 2201 |
調査期間 | 2014年7月13日(日)~7月15日(火) |
主な質問 | ・7月13日の滋賀県知事選挙で、誰に投票しましたか? ・候補者を選ぶ際、何を重視して投票する人を決めましたか? ・どんな政策課題を考慮しましたか? ・投票先を決めるのに影響したものが何かありましたか? ・選挙でインターネットをどのように利用しましたか? |
調査手法 | インターネット調査(政治山リサーチ) サービス詳細>> |
調査実施機関 | 株式会社パイプドビッツ |