国内初、マイナンバーカードとブロックチェーンを用いたネット投票の実証実験に成功~厳正な個人認証と秘密投票、非改ざん性を実証  |  政治・選挙プラットフォーム【政治山】

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国内初、マイナンバーカードとブロックチェーンを用いたネット投票の実証実験に成功~厳正な個人認証と秘密投票、非改ざん性を実証

2018.08.29

 株式会社VOTE FOR(東京都港区、代表取締役社長 市ノ澤充、以下「VOTE FOR」)は、インターネットを使った投票の実現を目指し、国内初となるマイナンバーカードとブロックチェーン技術を用いたネット投票システムをつくば市(五十嵐立青 市長)に提供し、実証実験に成功しましたのでご報告いたします。

実証実験の概要

 VOTE FORは、一般社団法人ICTまちづくり共通プラットフォーム推進機構(群馬県前橋市、代表理事 五味典雄、以下「TOPIC」)、株式会社パイプドビッツ(東京都港区、代表取締役社長CEO 林哲也、以下「パイプドビッツ」)と協力し、国内初となるマイナンバーカードとブロックチェーン技術を用いたネット投票システムを開発しました。

 当システムは、2018年8月28日につくば市が開催した「平成30年度つくば Society 5.0 社会実装トライアル支援事業」を選出するコンテスト(※1)の最終審査において、期日前投票と合わせて6日間に渡り使用されました。

 実証実験では、当システムにマイナンバーカードとブロックチェーン技術を用いることにより、公職選挙等で求められる厳正な個人認証と秘密投票、投票データの非改ざん性を証明することに成功しました。

本システムで実証したこと

1.マイナンバーカードによる本人認証で「投票の正当性」を証明
 マイナンバーカードの情報を読み取ることで投票権を有することを証明し、電子証明書の署名用パスワードを入力することで投票者本人による投票であることを証明しました。

2.公開鍵暗号基盤により「秘密投票」を実現
 マイナンバーカードに含まれる公開鍵/秘密鍵のキーペアと、独自で用意した公開鍵/秘密鍵を活用することで、投票内容を暗号化し、投票者情報と投票内容を分離して管理しました。これにより、システム管理者であっても投票者情報と投票内容を紐づけて知ることはできない仕組みとし、秘密投票を実現しました。

3.ブロックチェーン技術による「データの非改ざん性」を証明
 投票者情報と投票内容を別々のサーバで管理するとともに、データの改ざんが困難なブロックチェーン技術(※2:Ethereum)によって処理することで、投票データの改ざんや消失を防止しました。

 ブロックチェーンは、分散型台帳技術とも呼ばれ、ネットワークを通じて情報を共有し、取引を分散して記録するのが特徴です。データの一部が改ざんされても他に同じデータが保存されているため、データの改ざんを防げます。

 このブロックチェーン技術は、オンライン上で公開される情報の透明性や公平性が高く、住民投票などの公共サービスとして活用するのにも効果的とされており、ロシアやスイスでは、すでにブロックチェーンを活用した電子投票システムの実証実験が行われ、ブロックチェーン技術を選挙や投票に活用しようとする動きが広まっています。

投票の流れ

 つくば市で実施した実証実験では、つくば市役所を含む数カ所に投票所を設け、設置されたカードリーダーでマイナンバーカードの情報を読み込んだのち、パソコンまたはタブレットの画面で投票が行える仕様となります。

  1. 投票所に設置されたカードリーダーにマイナンバーカードをセット
  2. 認証画面に進み、電子証明書の署名用パスワードを入力して本人確認を行う
  3. 投票画面に進み、事業提案を選択して投票(一人一票、1回のみ投票)
【本人確認画面】

【本人確認画面】

【投票選択画面】

【投票選択画面】

最終審査の結果発表

最終審査の結果発表

当社代表市ノ澤とつくば市の五十嵐市長

当社代表の市ノ澤(左)と五十嵐つくば市長

最終審査結果

 最終審査では、1次審査を通過した13件のトライアル提案のうち、5件の優れたトライアル提案を採択しました。会場に集まった参加者が、会場に設置された投票端末から1人1票投票し、ネット投票の投票数が多い上位3件にそれぞれ1点が与えられ、審査員の点数を合計して上位5件を採択しました。

今後の展望

 今回のネット投票システムでは、マイナンバーカードを使うことで投票者本人であることを確認し、投票者情報と投票内容はブロックチェーン技術によって処理することで、投票の秘密を担保しつつ、データの改ざんや消失を防止することに成功しました。次のステップとして、有権者が自分のパソコンやスマートフォンから投票できる仕組みを提供し、近い将来には、実際に国政選挙や地方選挙でのネット投票の実現を目指してまいります。

 また、1人でも多くの方にネット投票を体験していただくため、身近なテーマに対する人気投票や賛否を問うなど、様々なシーンでご利用いただける投票プラットフォーム「VOTE FOR」のβ版を、このたびリリースいたしました。ぜひご利用いただき、ご意見などをお寄せください。

投票プラットフォーム「VOTE FOR」β版
https://votefor.co.jp/

 

(※1)国内初のマイナンバーカードとブロックチェーンを使ったネット投票システム
つくば市の「平成30年度つくば Society 5.0 社会実装トライアル支援事業」を選出するコンテストの最終審査に導入(2018年7月31日発表プレスリリース)
URL:https://seijiyama.jp/company/topics/v20180731.html

(※2)Ethereum(イーサリアム)
イーサリアムとは、分散型アプリケーション(DApps)やスマート・コントラクトを構築するためのプラットフォームの名称、および関連するオープンソース・ソフトウェア・プロジェクトの総称。

株式会社VOTE FOR 概要

2011年3月に開設した政治・選挙情報サイト「政治山」の運営及びソリューションを提供。誰もが主体的に政治に参加できる社会を目指し、インターネット投票の実現を推進するとともに、ブロックチェーンなどの新技術を活かした投票システムの開発や運営支援を通じて、ネット投票の普及拡大に努めています。
URL:https://seijiyama.jp/company/

一般社団法人ICTまちづくり共通プラットフォーム推進機構 概要

一般社団法人ICTまちづくり共通プラットフォーム推進機構(略称:TOPIC)は、地域の様々な課題に対してのマイナンバーカードを用いたまちづくりの推進と、これら地域のあり方についての研究・提言・事業推進を目的とし活動しています。2016年2月には、民間事業者における公的個人認証サービスの署名検証者として、全国初となる総務大臣認定を受けました。現在は、マイナンバーカードの多目的利用を目指し、電子的な「母子健康情報サービス」や「マイタク」をはじめ、地域に根差した対象サービスの開発・運営を行っています。
URL:http://topic.or.jp/

株式会社パイプドビッツ 概要

情報資産プラットフォーム「スパイラル(R)」をはじめ、情報資産プラットフォームを活用したソリューションを提供しています。「情報資産の銀行」というビジョンを掲げ、顧客情報や製品情報、従業員情報など、現代社会で最も重要な資産のひとつである「情報資産」を、インターネットを通じてお客様から安心・安全な環境でお預かりし、有効活用していただくサービスを展開しています。
URL:https://www.pi-pe.co.jp/

本件に関するお問い合わせ先

株式会社VOTE FOR

TEL:03-5549-1740

MAIL:info@votefor.co.jp

報道関係者様お問い合わせ先

パイプドHD株式会社 https://www.pipedohd.com/

広報部:久保、宮古

TEL:03-6744-8039 FAX:03-3585-0620

E-mail : pr@pipedohd.com

※「政治山」は株式会社VOTE FORの登録商標です。

※内容は発表日現在のものです。予告なしに変更になる場合がありますので、あらかじめご了承ください。