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人生100年時代に20代社会人はなにをすべきか (2017/10/31 瓦版

関連ワード : イベント 労働・雇用 

20代社会人の9割超が「社内にロールモデルがいない」

終身雇用制の崩壊が既成事実の様になったと思ったら今度は人生100年時代の到来…。ビジネスパーソンにとって、明るい未来を見出しづらい世の中だ。社会人人生の早い段階から閉塞感に覆われる20代にとっては、いやでも眼前にモヤモヤと不安が充満する時代なのかもしれない。

バルコニートーク

都内で行われたバルコニートークのキックオフイベント

ビズリーチが運営する20代のためのレコメンド型転職サイト「キャリアトレック」が会員に行ったアンケート(n=387)で、そうした実態が浮き彫りになっている。「キャリアを考える上でロールモデルが必要」と回答したのは9割以上。にもかかわらず、ほとんどが勤務先にはロールモデルがいないと回答している。

かつてなら、先輩や上司は、自身のキャリアのロールモデルであり、良き相談相手であったハズだ。だがもはや、その背中に哀愁や暗い未来しか感じられないということなのか…。一方で、8割超が「今後のキャリアや悩みについて気軽に相談できる知人がもっと欲しい」と社外にロールモデルを求める思いがにじんでいる。

そもそも日本の場合、キャリアについてはあまり人に相談せず、退社報告の段階ではすでに意志が固っている、というパターンが多い。早い段階で同僚や上司に相談しても、親身になってはくれるものの、考え直すことや踏みとどまるといった内向きのアドバイスになりがちだからなのだろうか…。終身雇用制度が機能していた時代なら、それでも先輩の助言は傾聴する価値はあったのかもしれない。だがいまや、企業寿命は短縮し、残っても将来の保証はどこにもない。

20代社会人向けの「はたらく」を考えるコミュニティが誕生

特に20代では、入った会社が本当に自分にマッチしていたのか分からない状態の人も少なくない。だからこそ、より広く外の声を聞き、その上で自分に本当にふさわしい場所を探し求めたくなるのかもしれない。結果的に所属企業に残るにしても、そうした外部の生の声を聞くことで、自分の進むべき道を探る。ネット全盛の時代だが、特に20代ではプラスαの情報としてリアルでの接点を求める傾向が強まっているという。

「就職・転職に関するネット情報はあふれていますが、その上で、20代ではリアルでの接点を求める2声が増えています」。こう明かすのは、ビズリーチの広報担当者。こうした声を受け止め、その受け皿として誕生したのが、「バルコニートーク」だ。20代社会人が未来の「はたらく」を考えるコミュニティとして、月に数回、ワークショップなどを開催。キャリアを模索する20代社会人の交流の場として、運営される。

バルコニーテラスイベント

左から奥田氏、小島氏

さきごろ開催されたキックオフイベントには約40人の20代社会人が参加。自身のキャリアについて、お酒や軽食を摘まみながら、同世代の異業種社員らと意見を交えた。パネルトークに登壇したFOVE CEOの小島由香氏は、20代社会人へ向け、「時間の使い方と思い切りが全て」と自身の経験を交えアドバイス。Retty経営企画室長の奥田健太氏は「今日ここに参加したことを3日坊主で終わらせない」と来場者の背中を押した。

日本企業は、かつての成功法則の賞味期限切れを迎え、新たな方向への転換が必須となっている。もはやそのかじ取りは、経営トップでさえ心許ないのが現実だ。では誰が適任なのか。それさえ分からない…。ただいえることは、各社員が会社にブラがることはリスクでしかないということ。その上で、やりがいを感じるなら、身を捧げればいい。そうでないなら、ぶら下がらず、自身の嗅覚を信じ、そして行動する。絶対解はないが、それもポスト終身雇用時代に少しでも明るい未来を切り拓く上で有効なスタンスといえるのかもしれない。

提供:瓦版

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