青森銀行が支える地域活性化、「あおぎん地方創生宣言」 (2017/5/19 nezas)
青森銀行は、青森県の基幹産業である農業を盛り上げるための支援事業や空き家対策などを通じて、地元の活性化に取り組んでいる地域金融機関である。今回は、都会と地方、両方の良さを体感できる青森市の魅力とともに、青森銀行が実施している地方創生事業について解説する。
青森銀行の「あおぎん地方創生宣言」とは
青森銀行、通称「あおぎん」は、青森市に本店を構える地方銀行だ。「地域のために お客さまとともに 人を大切に」という企業理念を掲げ、近年では地域活性化に向けた取り組みに特に力を入れている。「あおぎん地方創生宣言」は、職員一人一人が地方創生の担い手として、地方創生に積極的に関わることを宣言したもので、県内の市町村と連携しながら、企業や人をサポートする取り組みだ。
具体的な内容としてはまず、青森の基幹産業である農業分野への取り組みを強化するための支援を行っている。農業やその他関連産業の支援事業である「東北6次産業化サポートファンド」を設立し、出資支援・経営支援をすることで、農業分野に参入したい人や共同事業を行いたい人、6次産業化を目指す人などを応援している。岩手銀行や三菱東京UFJ銀行などと共同であることから、東北4県および広域なマッチングも可能にしている。
農業以外にも、創業や新規事業展開を目指している人に対しては、創業支援融資制度「スタートアップ」や青函活性化ファンドを設けている。ヘルプデスクの設置や資金調達のサポートから経営相談など、これからの青森を担う新しい企業をトータルで応援する取り組みだ。運転資金などの融資、新商品開発や技術相談、販路拡大支援も行い、地元でビジネスを成功させたい人々を全面的にバックアップすることで、青森を盛り上げる狙いなのだ。
銀行ならでは!青森銀行のユニークな取り組み
ビジネス支援の他に、人や町に対する支援活動も行っている。青森に根付いて生活したい人のために、住宅・教育・マイカーなどの各種ローンはもちろんのこと、空き家対策や健康増進活動も実施している。
空き家の解体や有効活用にかかる資金繰りをしたい人は、空き家利活用ローンを利用することで、最大500万円までの融資を受けることができる。青森の短命県返上のために、人間ドックやがん検診といった健康増進に取り組む法人や個人事業主向けの健康融資制度「ながいきエール」を用意しており、100万円以上2,000万円以内の融資を金利優遇として受けることができる。
それぞれのライフスタイルやライフステージに応じた施策で、青森銀行は地域創生に貢献しているのだ。
青森市にはこんな魅力がたくさん
青森銀行の本店がある青森市は、県の行政、経済、文化の中心地としてさまざまな魅力がある。特に青森駅前のベイエリアは、自然と都市機能が調和するエリアで、都会と地方の良さを体感することができる。
青森市内には温泉や銭湯が多数点在しており、温泉の種類も豊富だ。有名なのが酸ヶ湯温泉や浅虫温泉で、青森駅から歩いて行ける温泉も人気を集めている。遠くまで出かけなくても近場で温泉を楽しむことができるので、寒い季節でも青森の魅力を存分に味わえることだろう。
子育て支援に関しては、中学3年生までの医療費助成や、放課後児童会や病児一時保育の充実など、働きながら子育てをする家庭を支援している。市内全ての小・中学校の学校給食は食物アレルギーに対応するなどきめ細やかな施策を行い、快適かつ安心して子育てができる地域を目指している。
市内には青森県立中央病院や青森市民病院など、多くの病院や診療所があり、充実した医療体制を整えている。百貨店や商店街、市場なども活気があり、不便さを感じることなく生活することができるだろう。交通の便も良く、東北自動車道や東北新幹線、青森空港や青森港があり、日本国内外とも気軽にアクセスできる。
2016年4月には、新青森駅周辺において石江地区一般保留地商業施設等開設支援事業補助金(利子の補助)が発表され、観光開発支援にも力を入れている。
飲食店や小売店といった商業施設1件あたり5億円までの融資についての利子の補助を行う制度で、融資を受けてから5年間、融資にかかる利子のうち、年4%以内の額を市が補助する内容となっている。観光客を呼び込み、よりいっそう賑わいを生み出すことを目的としている。地方でありながら都会にも負けない利便性を兼ね備えた青森市は、今後ますます発展することが期待されている。
今後も目が離せない青森市と青森銀行
青森市が誇る青森銀行は、地域に根付いて活動する人々を幅広く支援している。青森市民はもちろん、これから青森への移住・起業を考えている人にとっても、地方創生に積極的な青森銀行は強い味方となってくれるだろう。
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