【イベント】「ネット選挙解禁で政治はよくなるのか?~ネット選挙の先の可能性を探る~」開催  |  政治・選挙プラットフォーム【政治山】

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【イベント】「ネット選挙解禁で政治はよくなるのか?~ネット選挙の先の可能性を探る~」開催 (2013/5/16 政治山)

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80名の地方議員や政治関係者が参加して、活発な議論が交わされた(東京・中央区の早稲田大学日本橋キャンパス)

80名の地方議員や政治関係者が参加して、活発な議論が交わされた

 7月に予定されている参議院議員選挙からの「ネット選挙解禁」を前に、政治とネットの今後の関係を議論する「ネット選挙解禁で政治はよくなるのか?~ネット選挙の先の可能性を探る~」が、東京・中央区の早稲田大学日本橋キャンパスで開催された。国会議員や地方議員のほか、総務省担当者、ネット企業担当者などが登壇し、ネット選挙をテーマに講演とパネルディスカッションを行った。議員や政治関係者を中心とする80人の来場者はパネリストの活発な議論を熱心に耳を傾けていた。

ネット選挙解禁法案、国会での議論は

ネット選挙解禁法案について解説する(左から)衆議院議員の福田峰之=自民党=と参議院議員の鈴木寛=民主党=の両氏

ネット選挙解禁法案について解説する衆議院議員の福田峰之氏=自民党=(左)、参議院議員の鈴木寛氏=民主党=(右)

 前半は、国会議員や総務省の見解などが紹介された。国会議員セッションでは、衆議院議員の福田峰之氏(自民党)と参議院議員の鈴木寛氏(民主党)が「ネット選挙解禁法案」について解説。鈴木氏からは「これまでの選挙活動は、主張を届けることよりも、『お願い先を集める』にエネルギーをかけていた。(普段の)ホームページの閲覧者は数百人ほどだが、選挙期間中は10万人を超える人が見に来てくれることからわかるように、ネットは主張を届ける手間を軽減してくれる。より“政策型の選挙”に近づくのでは」とした。また、福田氏は「有権者が求めていることだけやれば選挙には勝つが、ポピュリズムに陥る。有権者からの人気はないが必要な政策を進めるための、説得手法の1つがネットではないか。ネットを『選挙に使って勝つ』以外の観点で活用されることが重要」と語った。

その後、総務省自治行政局選挙部選挙課からは「公職選挙法改正のポイント」と題して同省の見解をレクチャー。電子メールや誹謗中傷・なりすまし対策などに関する法解釈と、候補者や有権者として求められる具体的な対応について説明があった。

ネット活用で変わる選挙・政治

 続いて、民間のネット企業からの発表として、ヤフー株式会社社長室長の別所直哉氏が登壇。「選挙運動のインターネット利用で何が変わるか?」をテーマに講演が行われた。別所氏はネット活用について、「インターネットはツール(道具)。従来の紙や街頭演説では枚数や時間・場所の制限があったが、ホームページや動画、SNSを使うことで、そういった制限はなくなる。また、有権者の反応を検索結果などのデータで判断することができる」と解説した。

 政治・選挙プラットフォーム「政治山」を運営する株式会社パイプドビッツ・オープンデータ推進事業部長の市ノ澤充からは、「政治山調査から見える有権者意識~選挙では何が注目されているか~」と題した発表がなされた。ネットに費やす時間が特に若年層で増えているなか、政治家もソーシャルメディアに取り組みが増加している状況を説明。AKB総選挙の投票分析をもとに、選挙期間中に有権者からホームページがよく見られる日・時間帯を解説した。また、選挙で候補者を選ぶときに「政策」「実行力」を重視する政治山調査の結果が紹介。ネット選挙解禁を通じて、「政治に関わる人のリテラシーや、有権者が政治家を育てていくことに期待する」と語った。

議員、議会、企業――それぞれのネット活用

地方議員、民間企業、議会事務局担当者によるパネルディスカッション

地方議員、民間企業、議会事務局担当者によるパネルディスカッション

最後に行われたパネルディスカッションでは、「ネット選挙解禁で地方議会をこう変えろ!~オープンガバメントと新しい議会の姿~」と題して地方議員と民間企業、議会事務局担当者が議論。ネット活用やオープンデータへの取り組みについて共有された。

 京都府議会の上村崇氏からは、自身の所属する会派16名の議員にiPadを支給し、スケジュールの共有や議会資料の共有化だけでなく、いろいろなデータの共有を実施した取り組みを紹介された。横浜市議の草間剛氏は、自民党若手として動画など、積極的にネットを活用している実績を語った。また、ネット選挙時代における選挙活動のあり方についても言及し、「僕たちの世代は、住所を聞くよりメールアドレスやフェイスブックで友達になるほうが、今後は有効」とした。

 唯一、議会事務局の立場から登壇した鳥羽市議会の北村純一氏は、議会の情報発信にユーストリームやLINEを活用している事例を紹介し、新しいネットのツールを使うことで、「自治体の広報のあり方を変える可能性がある」とした。このほか、NTTデータの高木聡一郎氏は、民間企業の立場から、これまで携わってきたオープンガバメントへの取り組みを語った。

 最後に、コーディネーターをつとめた早稲田大学大学院教授の北川正恭氏から「どこの議会でも変革はマイノリティから。こういう議論のなかで、地方議員が熱心に活動して、議会を変え、行政を変えていってほしい」と期待を語り、会を締めくくった。

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 主催は、地方自治体や首長、議会などの先進的な活動や優れた取り組みを表彰する「マニフェスト大賞2013実行委員会」と、「政策型議員」を目指す地方議員の集まりであるローカル・マニフェスト推進地方議員連盟。11月には、マニフェスト大賞2013が開催される予定だ。

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