「30年後の日本」を若者が考える予算コンテスト「未来国会」開催(2012/9/21 ドットジェイピー千葉・茨城支部代表 前田奈津希)
大学生を中心とした若者によるバーチャル国家予算作成コンテスト「未来国会2012」の決勝が15日、東京・渋谷の国立オリンピック記念青少年総合センターで開催された。主催は、若者の政治参加を促すイベントを多数行っているNPO法人ドットジェイピーで、内閣府など1府8省が後援している。ここでは、政治山ニュース特別編として、筑波大学生でドットジェイピー千葉・茨城支部代表の前田奈津希さんにネット中継などもされたイベントの様子をレポートしてもらった。
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「私たち若者は決して日本に無関心ではありません。」
冒頭、参加学生による力強い代表あいさつのもと、大学生を中心とした若者による国家予算を作成するコンテスト「未来国会2012」が開催された。
本コンテストは「30年後の日本のあるべき国家像を、いまから10年後の予算・政策という形で示しなさい」という課題に基づき、大学生らが日本の将来のビジョンと重点政策を打ち出した国家予算を考案する、というもの。当日は、予選を勝ち抜いた4チームによるプレゼンテーションが行われ、30代未満の観覧者による投票で最優秀賞が決まった。
最優秀賞に選ばれたのは、Team Osakaの「Non-Alternative Japan -海の盟主たる、海洋大国ニッポンの誕生-」。「海」という日本の資源に着目した重点政策を打ち出した。メンバーは「『海洋立国』というビジョンにひたすら時間をかけてきた。このビジョンで優勝できたのが嬉しい」と喜びの声をあげた。
ゲストには、元文部科学副大臣で民主党政策調査会副会長を務める鈴木寛参議院議員、前観光庁長官である溝畑宏内閣官房参与、毎日新聞社論説副委員長の与良正男氏、東京財団研究員・政策プロデューサー亀井善太郎氏の4名が来席し、妥協のない本気の講評を行った。
鈴木氏は学生の頑張りを認めつつも、「自分の感情、当事者性をもっと大切にしてほしい」「もっと現場に行って人に会い、人と話す。人への関心が低い」と檄を飛ばした。
会場からも学生らによる活発な質問がなされた「未来国会2012」。冒頭の代表あいさつの通り、政治に無関心でないパッションを持った若者たちの勢いが感じられ、日本の未来に希望を持てるイベントであった。
(筑波大学学生、ドットジェイピー千葉・茨城支部代表 前田奈津希)