[佐賀・吉野ヶ里町]一般会計と特別会計 (2016/5/13 本田正美)
この記事は「広報よしのがり 平成28年5月号『特別会計の当初予算』」を紹介し、コメントしたものです。
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自治体の予算には、会計区分として一般会計と特別会計があります。一般会計の額だけ報道されることも多いので、特別会計の存在はあまり知られていないのかもしれませんが、その額は大きく、決して見落としてはならないものです。
主な特別会計には、国民健康保険特別会計や下水道特別会計があります。他にも公営企業に関する会計などが特別会計となり、自治体によって、その規模は異なります。ただ、額として大きいのは国民健康保険や上下水道の特別会計です。
佐賀県吉野ヶ里町の広報紙には、特別会計に関する記事がありました。平成28年度では、一般会計が約78億円、特別会計である国民健康保険特別会計が約19億円、下水道特別会計が約8億円、簡易水道特別会計が約300万円、後期高齢者医療特別会計が約2億円です。一般会計以外の特別会計も大きな予算規模があることが分かります。
さらに、自治体に関しては、積み立てている基金の存在もあります。吉野ヶ里町の場合、平成27年度末で総計約77億円の基金が見込まれています。
その他、借金にあたる町債の存在もあります。
一般会計の他に特別会計があり、さらに基金や地方債があったりと、自治体でのお金の流れは外から見ると分かりにくいものですが、吉野ヶ里町の広報紙のように関連する情報も公開されているので、その一端でも日頃から気にしていたいものです。
- [著者]島根大学研究機構戦略的研究推進センター特任助教、東京大学大学院情報学環交流研究員 本田正美
- [参考]広報よしのがり 平成28年5月号