データで読み解く!東京を訪れる訪日外国人の動きとは (2017/4/24 Airstair)
東日本旅客鉄道(JR東日本)とNTTデータは訪日外国人の移動実態に関する共同調査を実施した。今回は公表された「狭域(首都圏)移動実態調査」をもとに東京を訪れる外国人観光客がどのように行動しているかを読み解いていく。
旅行者の動きの計測では登録者数13万人の観光アプリ“Japan Travel Guide”を活用。アプリが採取する訪日外国人のモバイル端末が5分に1度のペースでGPS位置を計測することから、モバイル空間統計に比べるとサンプル数は少ないが、細かい人の動きを確認できるのが特徴だ。
来日2日目に“舞浜”エリアが急増
鉄道パス(フリーパス)を保有せず、首都圏のみに滞在した訪日外国人(狭域移動者)の滞在日数ごとの滞在地をみると来日初日は“新宿、浅草、銀座”などを多くの人が訪れるが2日目になると“舞浜”を訪れる人が増えることがわかった。(図をクリックで拡大)
来日初日は、まだ到着したばかりで荷物が多かったり、ホテルへのチェックインを済ます必要があるなど何かも時間がないものだ。そのため歌舞伎町、新宿御苑、都庁前や国会議事堂、浅草など近場の観光スポットを訪れる訪日客が多いようだ。
来日2日目は東京ディズニーリゾートのある舞浜に遊びにくる人が多くなることがわかった。
来日3日目は定番観光スポットを周遊
来日3日目は新宿や浅草、銀座だけではなく東京の定番観光スポットである渋谷や原宿、池袋サンシャイン、秋葉原などを周遊する訪日客が増えることがわかる。
平均利用日数でわかる訪日客の宿泊地とは
狭域移動者が最も多く利⽤するのは“新宿駅・渋谷駅”であるが、1人あたりの平均利用日数では“横浜駅・池袋駅・高田馬場駅”も多い。宿泊地に近い乗換駅であることから日数が高くなっていると予想される。
一方で平均利用日数が少ない“舞浜駅・鎌倉駅”などは日帰りで訪れる訪日客が多いことを示している。
山手線の東西で分断する傾向が明らかに
JR東日本・主要駅間における移動は渋谷-池袋間と有楽町-日暮里駅間に集中しており、山手線の東西で大きく分かれていることが明らかになった。また、“新宿駅や渋谷駅”を中心に利用している旅行者は、同日中には“上野方面”を訪れず、別日に移動していることがわかった。
効率的に東京の観光スポットをめぐるために、渋谷-池袋間での観光スポットを周遊したあとに有楽町-日暮里間の観光スポットを周遊するコースを選んでいると見られる。
東日本旅客鉄道(JR東日本)とNTTデータが公表した「狭域(首都圏)移動実態調査」では非常に細かい訪日客の動きを見ることができた。民泊やAirbnbなどの出店戦略の一つとして活用してみてはいかがだろうか?
(参考)訪日外国人旅行者移動実態調査結果
http://www.jreast.co.jp/press/2017/20170412.pdf
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