【議員インタビュー/私はfacebookをこう活用している】
フェイスブックは“可能性”のあるツール(2012/05/31 政治山)
菅原 直敏(すがわら なおとし) 1978年4月12日生まれ。上智大学法学部卒業。2003年4月神奈川県大和市議会議員選挙で初当選(1期)。2007年、2011年の神奈川県議会議員選挙に出馬し連続当選する。現在、みんなの党神奈川県議会議員団の政調会長を務め、神奈川県議会議員2期目。政策立案を重視視し、第5回マニフェスト大賞・最優秀政策提言賞を受賞。独自の政策的な切り口から、さまざまなシンポジウムや勉強会の講師やコーディネータなども務める。
神奈川県議会議員 菅原直敏氏
「私が所属する会派の議員全員にフェイスブックのアカウントを取ってもらい、今ではメーンの情報共有のツールとして使っています」。菅原直敏議員が所属する会派の参加者は16人。2011年の6月、菅原議員の働きかけで、すべての会派議員がフェイスブックの利用を開始した。
菅原議員が所属する会派はそれまで、情報共有にメーリングリストを利用していたという。だが、議員のもとには毎日、数多くのメールが到着する。もちろん重要なメールも多いが、中にはそれほど重要な内容ではないものもある。このため、必要のないメールもメールボックスにたまっていき、重要なメールを見落としてしまうといった問題点を抱えていた。
「『グループ』機能を利用して情報共有を図れるフェイスブックは、トピックを立てて、レスするだけ。パソコンを起動して最初に見てもらえるので会派のポータルサイトになりえたのです。今は、メーンの情報共有ツールとして運用しています」
菅原議員が働きかけたフェイスブックの利用範囲は会派だけにとどまらない。現在、神奈川県内のみんなの党議員は約50人だが、フェイスブックアカウント保有率が98%以上。さらに、全国のみんなの党議員にフェイスブックの導入方法や利用方法を説明するため、パソコン持参で駆け回っているという。
議員にとってローリスク・ハイリターンのツール
菅原議員は、情報共有ツールとしてフェイスブックを活用するうえで、スマートフォンがその利便性を大きく向上させたと考えている。
「スマートフォンは、フェイスブックとの相性がとてもいい。グループウェアとしての使い方もスマートフォンがあれば、さらに便利になります。例えば、選挙活動時のスタッフとの情報共有ツールとしても利用もできます」
さらに、菅原議員は、フェイスブックは「政治活動・選挙活動でも使える可能性があるツール」だと考えている。
「例えば、支援者に集会があると伝えようとするとこれまでは、郵送代、紙代などコストがかかりましたが、フェイスブックを使えば、そのコストがなくなるだけでなく、タイムラグもなくなります。また、フェイスブックでは、そこで関わっている人や、関わってない人も含め、お互いがゆるやかにつながっています。そうしたつながりの中で情報が伝達していくことも期待できるのです。もちろん100%伝わることは難しいでしょうが、大きく広がっていく可能性があると思っています。コストがかかわらず利用できるので、ローリスク・ハイリターン。議員は活用したほうがいい」
「“本物”にとっていい時代になってきた」
菅原議員はさらに、「これからは、“本物”しか伝わらない時代になる」という。いままで候補者はある意味、ウソがつけた。チラシやビラだったり、政策だったりと、ほかの人がつくったもので選挙戦を戦うことができたが、フェイスブックのような情報拡散ツールが一般的になると、“ニセモノ”は通用しなくなる。
「フェイスブックだと、それができなくなります。“本物”でないと伝わっていかない。フェイスブックは今後、“本物”と“ニセモノ”を見分けるフィルターとしての役割も果たしていくことになるでしょう。今までの議員にとっては大変厳しい時代になりますが、“本物”にとっていい時代になってきたと言えます。そういう意味でも、選挙活動にも使っていくべきです」
そして最後に、「衆議院選挙などでうまく活用できれば、ソーシャルメディアが最後の数千票を左右することになるかもしれません。情報を広めることができる下地を作っていた人が、最後の最後に勝つ。そういうことができる可能性があるツールなのです」と語ってくれた。
関連リンク
菅原直敏(神奈川県議会議員)議会報告サイト~The Official Website of Naotoshi Sugawara
菅原直敏氏のフェイスブックページ
特集:ネット選挙
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