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若者=やる気がないのレッテルはいつになったら剥がされるのか (2018/6/14 瓦版

お毒 きょうからいよいよW杯ね。これから1カ月は、W杯モードで、仕事時間は3割圧縮。生産性向上キャンペーンよ。

ネコ

猫田先生 なんだそれ。いつもやる気が人の5割減のオメェが、仕事時間3割圧縮じゃ事実上、開店休業じゃねぇか。

お毒 いいじゃない、4年に一回なんだから。アタシの友人なんて、昨日から1か月のロングバカンスをとってロシアでサッカー三昧よ。それに比べたらかわいいもんでしょ。

編集部ニシ やる気といえば、マンダムがガチに関する意識調査を行っています。それによれば、40歳~49歳の大人世代の41.3%が今の若者はやる気がないとみています。一方の若者は、57.9%がこの結果を「不満」としています。当然でしょうね。

毒舌家

お毒 いつの時代もおっさんは「若者はやる気がない」って言ってんのよね。自分たちのことは棚に上げてさ。任されてる仕事の裁量なんかが違うんだから、そんな風に見る時点で器が小さいだけなんだけどさ。いい加減、<若者はダメ論調>は終わりにしたほうがいいんじゃないかしら…。

猫田先生 いまはどちらかといえば、ミドル世代ダメ論の方が叫ばれてる気がするけどな。利口で意識の高い若者に対して、年だけ食って使えないミドル、みたいな感じでな。薄々それを感じてるから、負け惜しみでこんな結果がでてきてんじゃねぇか。

編集部ニシ 大人世代ではないですが、BIGLOBEが行った副業に関する調査では、30代に特徴的な傾向が出ています。副業をする理由として「知識・経験が増える」が42.5%と全世代中でも多く、「お金を稼げる」については66%で全年代で最少となっています。向上心があるとも言えますが、会社員として最も脂ののった時期だけに、外で知識・経験を増やすヒマがあるなら、それを社内に向けて全力で開放すべきだとは思うんですけどね。

お毒 ミドル世代は会社での先行きがハッキリと見えてくるから、良くも悪くもよそ見をしたいという欲求が高まるんじゃないかしら。お金を稼ぐことに積極的でないのは、本業でそれなりにもらってる裏返しなんだろうけど。大人世代が若者世代がやる気がないという根拠は分からないけど、若者はやりたいことができにくい年代だから、やる気を出しにくい。でも、大人世代にすれば、嫌なことも積極的に取り組むことを「やる気」と考えるから、ギャップが生じるんじゃないかしら。

編集

編集部ニシ 若者ダメ論調の根源はその辺でしょうね。ただ、面白い傾向も出始めているんです。リクルートワークス研究所が毎年実施している全国就業実態パネル調査ですが、最新版によると「仕事量や負荷が適切である」という項目において、15歳から24歳の若年層でスコアが上昇しているのに対し、45歳以降で特に高齢になるほど、スコアが低下しているんです。つまり、かつては余剰戦力だったシニア以降の世代が、いまはいい意味で“こき使われ”、若年層は雑務などから解放されつつあるということです。この傾向が続いていくようなら、若年ダメ論が終結する可能性はあるかもしれません。

猫田先生 女性やシニアの活用だとか人生100年時代とか、“弱者”をこき使う風潮が強まっているから、高齢者ほどやる気が低下していく可能性はあるだろうな。若者と違って気力も体力も低下しているシニアにとっちゃ、少なすぎるくらいの仕事量をマイペースでやらせてもらう分にはいいけど、少しでもキャパを超えたら、ほんとに堪えるからな。

編集部ニシ そうでしょうね。そうやって職場が変な風にギスギスしだす前に、業務の自動化やらAIの活用が進むとは思いますけどね。それ以前に、外国人労働者だって、いまよりももっと増えてくるでしょう。やっぱり職場には「やる気」がみなぎっていないといけませんよ。

提供:瓦版

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