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伝統品を新しくプロデュース!経済産業省が進める「ローカルクールジャパン」の取り組み (2017/9/8 nezas

関連ワード : クールジャパン 地域活性化 

「クールジャパン」ときくとアニメやゲーム、アイドルなどのイメージが強いのではないでしょうか。しかし、実際に日本を訪れる外国人観光客が興味を持つのは、他の分野のものもあるそうです。

2017年6月26日に開催された日経地方創生フォーラム「官民連携と地域連携で実現する地方創生」で、経済産業省 商務情報政策局 生活文化創造産業課長の西垣淳子氏が登壇しました。西垣氏は、クールジャパンのなかでも、地域発となる「ローカルクールジャパン」を海外に発信し、地域の活性化につなげる仕組みづくりについて紹介しています。

伝統工芸の建具組子

地域の魅力を発掘・海外発信する「ローカルクールジャパン」の取り組み

日本では国内人口の減少や従来型産業の伸び悩みによって、内需が年々減少しています。今後はすべての分野において国外市場の開拓が急務になるといっても過言ではありません。

しかし、日本の各地域には素晴らしい伝統工芸品やコンテンツ、サービスなどがあり、これらはビジネスとしても大きな成果を得られる可能性を秘めていることも確かです。そのような日本各地の魅力を海外に発信し、これを地域の活力につなげるために経済産業省が推進しているのが「ローカルクールジャパン」です。これは地域の特産品や伝統工芸品、観光資源などを海外に向けて発信し、訪日客の増加や日本での滞在・消費の拡大を狙うというものです。

取組みの特徴は、すでにある日本の素晴らしいモノ・コトを発掘し、日本人目線ではなく海外の人々の目線を意識したうえで、その魅力が最大限に伝わるように発信することです。経済産業省ではこれを実現するため、「ふるさと名物応援事業」と銘打って地域資源を活かした商品・サービスを開発する他、外部人材による総合プロデュース、産地ブランド化推進事業なども行っています。

ストーリー込みでの発信で伝統工芸品の魅力を海外にアピール

このような取組みの一つが、2015年に実施された「The Wonder 500」というプロジェクトです。これは日本にもともとある伝統工芸品を海外展開に知見のあるプロデューサーに選定させ、海外での販売や情報発信を支援するというものでした。

日本には素晴らしい伝統工芸品がたくさんあるにも関わらず、制作者が販売・発信方法を知らないために埋もれてしまっているという現状があります。これを打破しようと始められたのが、「The Wonder 500」の取組みでした。

選ばれた伝統工芸品の数は500にものぼり、料理家やデザイナー、バイヤーなどのプロデューサーによって、背景にあるストーリーとともに海外に発信されました。

たとえばプロデューサーの服部滋樹氏が選んだのは、鳥取県で代々続く鍛冶屋が手打ち鍛造した「鳥取大塚刃物鍛冶」でした。切れ味がいいだけでなく、使うほどにフィットする柄の風合いも魅力です。桜の木を使った柄は一つひとつ微妙に形が違うので、自分に一番合った1本を探す楽しみもあります。

プロデュースチームを構成して 中小企業の海外展開におけるハードルをクリア

国内企業の力も、日本の魅力を海外に発信していくのに欠かせません。しかし、まだ規模の小さい企業では、人材や資金の不足がネックになって海外展開ができないということも多いものです。

このような企業を支援するための取組みが、「MORE THAN PROJECT」です。日本ならではの文化を生かした商品・サービスを持つ中小企業とプロデュースチームが協力し、経済産業省が補助金の交付を行うことで、海外展開を後押ししようというプロジェクトです。

プロデュースチームはプロジェクトマネージャーやクリエイターなどから構成され、市場調査から商材改良、PR・流通活動までを支援します。2016年度には9都道府県12地域の中小企業が参加し、海外展開に向けた取り組みを積極的に進めました。

さらに経済産業省では2013年、プロジェクトに必要な資金を集めるために官民ファンド「クールジャパン機構」を設立しました。政府や民間からの出資を募り、集まった資金を支援対象企業に拠出するという仕組みを整えたのです。

クールジャパン機構ではこの他ヨーロッパ、アジアにおける販路拠点の整備も行っていて、企業の海外展開をさまざまな観点から支援しています。

素晴らしいモノやサービスを持っていても、見せ方や発信の仕方がわからないという地域のお店や企業はまだまだたくさんありそうです。今回紹介した経済産業省の取り組みが広がっていけば、地域活性化の原石がどんどん発掘されていくかもしれません。

提供:nezas

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