正社員副業の常識を覆す柔軟で合理的な働き方  |  政治・選挙プラットフォーム【政治山】

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
トップ    >   記事    >   正社員副業の常識を覆す柔軟で合理的な働き方

正社員副業の常識を覆す柔軟で合理的な働き方 (2017/8/9 瓦版

関連ワード : 働き方改革 労働・雇用 

複業を場所と時間の使い分けでなく、時間のみのやりくりでこなす合理性

加藤マキさん1

正社員の副業も珍しくなくなっている。だが、その基本は就業時間外。掛け持ちするといっても、場所や時間にも制約があるのが実状だ。LIFE STYLE(株)で正社員として働く加藤マキさん。彼女も副業を実践するひとりだが、少し趣が違う。一体、どこが特異なのか。本人に直撃し、実態を確認した。

正社員の縛りを会社の理解でクリアにすることで生まれる柔軟性

「正社員として働いています」。そう聞けば、所属企業だけに心身を捧げていることをイメージするのが一般的だ。もっとも、昨今は副業解禁の潮流もあり、別の仕事をすることも可能な職場も少なくない。だが、それも基本は就業時間外。LIFE STYLEで正社員として働く加藤さんも、複数の仕事を掛け持ちしているが、その働きぶりはいわゆるパラレルワーカーとは少々異なる。

海辺でパソコン

ここが自宅すぐそば。ライフとワークを融合させた加藤さんのライフスタイルは自由で柔軟だ
メインの仕事はもちろんライフスタイルでの業務。その他、週に一度サイバーバズ社で、さらにスポットの業務委託でアウトドア関連企業の仕事も請け負っている。一見するといわゆる複業だが、どこが違うのか。実は、サイバーバズへはミーティングのため、週一度訪問はするが、それ以外は、ライフスタイルの業務の中で、他社の業務を行ったりもする。普通なら背信行為になりかねず、こっそりでもやりづらいところだが…。

「私にとっては、メインはもちろんLIFE STYLEの仕事ですが、そのほかのお仕事もLIFE STYLEの仕事になります。サイバーバズのお仕事は、LIFE STYLEが企業として受託し、それを私が業務委託しているカタチ。だから、それも可能なんです」と加藤氏はそのカラクリを明かす。アウトドア関連の仕事の方は個人で業務委託しているが、それも裁量の範囲でこなせれば、就業中に行っても何の問題もないという。

副業解禁といっても、あくまで取り組むのは就業時間外という常識で考えると、何とも合理的であり、うらやましい限りの働き方だ。とはいえ、副業解禁の潮流の中でもかなりユニークな部類といえる。こうしたワークスタイルが実現する背景には、企業と個人の考え方の合致があることは見逃せない。

加藤マキさん2

「実は前職でこうした働き方ができないかと模索している中で、LIFE STYLEのビジョンに共鳴し、ちょっとお話を伺いに行ったんです。すると、まさに『ここが居場所かも』とピンときて、話がまとまり、いまのスタイルに落ち着きました」と加藤氏。柔軟な働き方を模索していた加藤氏とビジョンとして働き方の追求を掲げるLIFE STYLE社。その意味では、運命的な出会いが、普通では困難な“複業”のカタチを生み出したといえる。

働き方の追求から生まれた柔軟な採用スタイル

加藤氏の合流で、LIFE STYLEの働き方改革はさらに活性化する。2017年7月12日には、その名も『シンクロキャリア採用』をスタート。同制度は、「本業を複数もつ」という考え方のもと、同社で働くことをもう一つの本業とするもの。そこには、携わる複数の企業間の優先順位はなく、どれもが対等という捉え方だ。加藤氏の働き方はまさに、シンクロキャリアの実践そのものといえるだろう。

「私の例でいうと、生きがいを重視してライフワークを確立するプロセス・手段としていまの働き方になりました。シンクロキャリア採用は、そうやって、起業や夢の実現、あるいは多拠点で暮らす働き方を実現したい人などが、その目標達成のためにキャリアをシンクロさせ、多方面で活躍してくれることに期待しています」と加藤氏は力説する。

さまざまな経験の積み重ねあってこその自由で合理的な働き方

自らもシンクロキャリアを体現する、まさにアンバサダーといえる加藤氏だが、ここに至るまでは、決して特別なキャリアを歩んできたわけでない。約10年、サイバーエージェントでバリバリ働き、その後マウイで大自然の中で暮らしながらヨガを学び、価値観が変化。アウトドア系の企業での勤務を経て、現在のワークスタイルにたどり着いた。すっかりアウトドア派となったいまは、住まいも湘南へ転居。ライフ優先の充実した日々を送っている。

現在、湘南のビーチが“庭”。毎日がオーシャンビューの充実ライフを送る

現在、湘南のビーチが“庭”。毎日がオーシャンビューの充実ライフを送る

「20代はバリバリ働きましたし、それが楽しかった。でも、年を重ねるとともに、大切にしたいものが明確になってきました。譲れないものがハッキリしたことで、働き方も自ずとみえてきましたね」と加藤氏。39歳になって、理想に近い働き方にたどり着いたカタチだが、ここまでキャリアを積み上げてきたからこそ、到達できたというのが正しい捉え方だろう。

新しい働き方というワードが注目され、数年が経過した。その解を求め、もがくビジネスパーソンも少なくない。だが、現状がどんな状況であれ、決して無駄なキャリアはない。それは、加藤氏のこれまでのプロセスからも明らかだろう。ただし、自分の心の声と常に会話し、ここぞという時には行動を起こす。それなしには、考えるだけ詐欺になる。被害者は自分だが、人生100年時代ともいわれる昨今、それではあまりにも長い人生がもったいない…。

<働き方改革アンバサダー>
加藤さんの仕事は人事関連を軸としているが、LIFE STYLEでは働き方改革の追求もまた業務のひとつとなっている。湘南に移住したのは自然・アウトドア好きが理由だが、そこには通勤の追求というもうひとつの狙いもある。しばらく通い、その“辛さ”を体感。リモートワークはもちろんだが、サテライトオフィスの活用や通勤時間の有効活用法、コアタイム制なども検証。働き方改革の切り込み隊長としての動きも期待されている。

【会社概要】
会社名 :LIFE STYLE株式会社
設立 :2014年 3月10日
代表 :永田雅裕
所在地 :〒107-0062東京都港区南青山6-7-14チガー南青山3F
事業内容:VRクリエイターアカデミーの運営
VRクリエイターマッチングプラットフォーム Flic360の提供
VRクリエイターツール Flic360Makeの提供
URL:https://l-s.co.jp/

提供:瓦版

関連記事
モヤモヤした正社員生活と決別し、“兼業”で夢の実現へまい進するヨガ講師の日常
なぜ働き方改革には「定年制の見直し」が欠かせないのか~人口ボーナス、人口オーナスの大いなる誤解
2020年に向けて どうやって乗り越える?テレワーク
【新しい働き方はどのように生まれた?】第19回:高齢化社会における働き方
テレワーク・デイを7月24日に実施。働き方改革につながるか?
関連ワード : 働き方改革 労働・雇用