記事

福知山で始める、地域政党ならではの新しい役割と使命

 福知山市は京都・大阪・神戸に約1時間半で行ける交通の要所で、京都北部の中核的な位置にあります。人口は緩やかな減少を続け8万人を切りましたが、3年前に4年制大学が開校するなど大きな可能性もある町です。

 私たち議員の仕事は「行政のチェック」と「政策実現」だと言われています。私たちはこれまで3回の行政訴訟を通じて市に約5000万円の返還を実現させるなどチェック機能も大切にしていますが、今回は地域政党らしさをより感じていただけるような政策実現に対する取り組みをご紹介したいと思います。

地域ごとに異なる課題を解決する

 一般的に、議員は視察などで知り得た知識をもとに調査を進め、議会質問を通じて行政に提案します。しかし、具体的な事業を行うための行政職員の資質や実際の事業を行う法人などの担い手が少なく、時代の変化に対応した公共サービスの実践が難しいのが現状です。

 さらに良くないことに、国・府・市の財政難の影響で公共サービスの水準が低下し、そのしわ寄せは生活弱者に重くのしかかっております。またミクロな視点で見た場合、各町内会の自治会長や民生児童委員のなり手も少ないため自治機能の崩壊が進んでおります。

 このような地域ごとの状況に応じた課題を解決していくことが地方の議員や政治団体の役割です。早稲田大学マニフェスト研究所事務局長の中村健先生も、これからの議員の仕事は「地域課題を解決する・地域の未来を創り出すことが重要だ」と提言されています。全国一律ではなく地域ごとに異なる課題を解決しなければならないという意味で、地域で生まれ地域に育てられる「地域政党」の存在意義はこのようなところにあると確信しています。

課題解決に向けて地域住民や団体と協働

 私たちは、実際に事業を行う法人や団体が少ないという課題に対応するべく、NPOを立ち上げ、支持者が関わっておられる様々な組織・団体と協働して課題解決に取り組むという手法をとっています。なぜなら、地域課題を解決していくためには政治団体での実践だけでは無理だと考えたからです。

交通不便地域への取り組み

 これまでの活動は「福祉事業を実施し障害者児の社会参加や雇用の拡大」「福祉・交通空白地有償運送の推進」「市民後見制度の実施」「子供の電話相談の場の提供」「認知症啓発活動(RUN伴)」「NPO等のまちづくり団体に対する事務所的な場の提供及び活動支援」などです。

 さらに現在企画中の活動は森林の間伐活動です。大雨では土砂が崩れ、鳥獣被害等をこのまま放置しておけば大きな被害や解決のために莫大な予算が発生します。そこで今回、地域政党ふくちやまの顧問を引き受けてくださっている藻谷浩介氏よりご紹介いただいた「美山里山舎」との協働で、山で稼ぐ仕組みを導入する計画が進んでいます。

 また介護保険事業の要支援者に対する家事介助サービスの切り捨てに伴い、平成33年度から受け皿がなくなります。そこで市の福祉担当課と連携して、私たちの関係するNPOが中心になってモデル自治会とその自治会内で家事介助のスタッフなどを募集し、可能な限り利用者と同じ自治会の中でスタッフを確保する仕組みを計画中です。家事介助は、「掃除・洗濯・料理」など高齢の方でも十分に可能な業務内容であり、「医療・介護」の介護保険と「家事介助」の地域福祉の窓口を一本化できれば、質の高いサービスが提供可能となります。

住民の目に見える活動を

 住みよい地域を実現させるには、税金の使い方を決められる市長や議員の資質が極めて重要です。現状、一般市民は市長や議員の活動には満足されていませんが、この市長や議員も住民の選挙で選ばれた方々なので仕方ありません。

 そして行政や議員の体質を変えることは非常に困難です。なぜなら、彼らの立場自体が一つの既得権化しており自らでは変われない組織であり体質だからです。そこで改革のために残された手段は、政治に無関心な市民の方々の意識を変えていくということに尽きます。

 地域政党ふくちやまは、地域課題を地域の住民と協働し解決することで、住民から「こんな議員、こんな地域政党なら応援したい」と言っていただけるように、目に見える活動と実績が重要だと考えております。

 最後に地域政党サミットについても触れておきたいと思います。今後の自治体の明暗は「自治体経営」ができるか、できないかで決まります。サミットには、政治分野では北川正恭氏、江藤俊昭氏(両顧問)、経営分野では樫野孝人(代表)がプロフェッショナルとして参画しています。

 さらには、このたび新たに「かもめ地域創生研究所」が設立されました。この研究所は、樫野代表のリクルート時代の同僚291人が集まった組織であり、「100人の首長輩出・地方自治体の改革支援」を目的とされています。自治体経営には生活に関するすべての分野のプロが必要です。これまでの政党政治から、住民政治への転換のために全国で動き出している同志と共に、私たちは福知山で役割と使命を全うしていくために行動し続けてまいります。

関連タグ

関連記事
2019年の統一地方選に向け、地域政党による政治塾が果たす役割とは
地に足の着いた地域政党を支援―サミットへの参加は10政党に
地方分権を実現するための戦略コンセプト―地元愛の醸成とシビックプライド
都ファ離党から2カ月―「政局だけ、理論だけはダメ!今こそ、即戦力の地域政党を!」
「認知症ケアパス」福知山市版完成
新着記事