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【早大マニフェスト研究所連載/マニフェスト学校特別講座「衆議院議員選挙2012特集」】

Part4 マニフェストを読んで選挙へ行こう(2012/12/13 早大マニフェスト研究所)

 政治山では、ローカル・マニフェストによって地域から政治を変える活動を行っている「早稲田大学マニフェスト研究所」(所長:北川正恭早大大学院教授)と連携し、「議会改革」と「マニフェスト」をテーマに連載しています。12月16日に実施される衆議院議員選挙までは、「マニフェスト学校特別講座『衆議院議員選挙2012特集』」を短期集中掲載。第4回の今回は、投票することの大切さを提言。投票する前には、「マニフェスト・公約比較表」をチェックしましょう。

関連ページ:特集:衆議院議員選挙2012

政治に参加するのは「権利」

 選挙が近づいてくると、学生のころに社会科の授業で習った国民の3大権利の1つに、「参政権」(政治に参加する権利)があることを思い出す。「権利」ということは、「放棄」することもできるのだ。判断するのは自分自身。日本国憲法では、「民が主役の国づくりを目指している(=国民主権)」と高らかにうたわれている。住民は自分たちの仕事や生活で忙しいから、自分たちが納めている税金の額やその使途について、自分たちの代表を出して決めてもらおう、というのが「間接民主主義」という制度であり、その代表を選ぶのが「選挙」というシステムである。

 投票に行く・行かないは自分の判断となるが、「投票に行かない」という選択をした場合、それは「自分が納める税金の額や、その使途を決める代表者の選択を放棄する」ということを意味している。その場合、代表者を選ぶのは他人任せとなり、「どのような結果にも従います」という意思の表れにもなりかねない。そのような選択をするのも自分自身である。

「無血革命」による国替えができる日本

 2009年総選挙で、1993年の細川内閣以来16年ぶりとなる政権交代が起こった。世界に目を向けると、中東や北アフリカなどでは、国民も国の体制を変えるのに命がけだ。血を流し、尊い命を失った結果、国の体制が変わっていく──。このような状況と比べると、日本は無血で国の体制を変えることができた。これは国民1人ひとりが投じた1票により起こった“革命”だった。国民の1票は、国をも動かすことができることを証明した選挙であった。

マニフェストを読んで選挙に行こう

 日本は先進国の中でも、少子高齢化が最も著しい国といわれ、年金制度など、将来の社会保障に大きな不安を抱えている。また、経済も変化しつつある中で、海外との生存競争が激しさを増している。このような状況で、日本が今後どのような国を目指し、自分がどう行動しなければならないのか。いまはその判断をする、重要な分岐点に立っているといえる。若者は、自分たちの生活や将来がどうなるのか。中年層は、日本のエンジンとなっている自分たちの世代が、日本をどのようにつくっていけばよいのか。高齢者層も、自分の生活の充実はもちろん、次世代へ豊かな日本を残していくためにどうあればよいのか。今回の選挙は、これらを真剣に考える機会と位置づけていただきたい。

 12月16日は、衆議院議員選挙の投票日だ。期日前投票もできる。各家庭には、選挙管理委員会が発行している「選挙公報」が届いていることだろう(届いていない場合は、地元の選挙管理委員会ホームページを確認したり、選挙管理委員会へ行ったりすれば、選挙公報を入手することが可能だろう)。各党の主義主張や政策を読み比べ、自分の考えと近い候補者・政党へ投票し、国づくりに参加しよう。

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