ネットフォーラム「若者が考える 日本の未来予想図」論点4  |  政治・選挙プラットフォーム【政治山】

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ネットフォーラム「若者が考える 日本の未来予想図」論点4

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「ローカル・マニフェスト推進ネットワーク九州」が主催し、NPO法人ドットジェイピー福岡支部が共催した「参院選企画 ネットフォーラム『若者が考える 日本の未来予想図』」は、「Facebook」を使って、学生や社会人が参院選に関するさまざまテーマについて議論する企画です。現在も、LMネット九州代表の神吉信之氏をオブザーバーに、Facebook上で学生たちが活発な議論を戦わせています。このページでは「子育てしながら仕事の両立は可能?」をテーマに行われた議論を再現します。

論点4子育てしながら仕事の両立は可能?


学生1
みなさん「女性の社会進出」についてどう考えますか? いろいろな意見があるなと最近、実感したので、みなさんの考えをぜひ聞いてみたいです!

私は、これからもっと女性が社会で活躍していける日本になってほしいです! そのためにも、子育て支援などが充実していると理想的だと考えます。


  • 社会人1
  • 大手企業や公務員であれば、手当や保証などさまざまな恩恵はありますが、一方、政府も促している中小企業や起業家を考えると、代表者は男女問わず休んだ時点で会社は終了となります。でも、育児をしながら頑張っている起業家が多いのも事実です。このへんも考えないといけなでしょうね。
  • 自民党は「育児休暇延長3年」を考えているようですが、そのための財源や女性のキャリア形成、職場の負担増といった課題をどう解決するか、ですね。資生堂は1990年から子供が満3歳になるまで最長3年間まで休業の延長を認めていたり、子供2人目からも通算5年以内であれば休暇を取得したりできます。日立製作所は2008年、休暇の取得期間の限度を「小学校1年生が終わるまでの間の通算3年間」に延長しています。このような企業もありますが大企業ばかりで中小零細企業ではままならない、といったところが現状でしょうか。

  • 神吉

  • 学生2
  • 少し論点がずれるかもしれませんが私は「男女平等とか言う割に〈女子力〉って言葉が流行っているし、なんか矛盾してない?」という友人との会話を思い出しました。知り合いの社会人は、「男女平等を訴えてくるのに労働条件なんかで“女性は体力がないから早く帰せ”って言う男性がいる」とのこと。

    女性が働きやすい社会、というのは賛成ですが、現実問題、やはり会社の重役などは男性が多い印象があります。能力が高い女性もいるのにと思います。

    ただ、最近私が思うのは男女平等を謳う中には女性優位な考えが潜んでる、ということです。「女性が働きやすい会社です!」という売り文句はあるけども、「男性にとっては?」と思うことが増えました。男女が平等に働く、というのは正直いって難しいと思います。
  • 最近あまり使われなくなった「ジェンダーフリー」という言葉。「男は仕事、女は家庭」の性別役割など、社会的・文化的につくられた性「ジェンダー」にとらわれず、個性を発揮することで、90年代半ばから、学校や社会教育の場を中心に広がりましたね。米国では、過保護とも言えるぐらい女性を厚遇するような法律に対して男性が訴えたというケースが90年代にありましたね。

  • 神吉

  • 学生3
  • 女性が徐々に社会進出し、何年か前から「育児休暇」の話もメディアをにぎわせるようになってきました。また、少し前に「卵子の老化」をテーマにした特集もNHKで放送され、たくさんの夫婦が不妊治療で悩まれているとのデータもあります。こういった背景から、「女性手帳」につながったと思いますが、たくさんの非難を浴びました。

    晩婚化が進んでいる現状で、女性の社会進出が進めば人口の減少率は上がるのではないかと考えてます。以前、講義のときに聴いた話ですが、現に半分以上のカップル・夫婦が医学の力を何かしら利用して出産しているそうです。「女性の社会進出」は、「少子高齢化」ともリンクさせて、真剣に考える必要があるかと思います。さらに「育児費用」にかかる「教育費」ともリンクさせて、若いころに出産・育児しやすい環境を整える必要があるかと思います。

    「育児制度の充実」「教育制度の改変による教育費軽減」「少子高齢化改善」を絡めて「三本の矢」のような政策を作ってもいいのではないかと思います。
  • 社会がどれだけ子育てや教育にコストをかけられるか、という問題にもなると思います。社会全体で「安心して産み、育てられる社会」をどう実現するか、ですね。これは女性だけの問題ではなく、例えば育児休暇ですが、日本では男性の取得率が民間企業では2.63%、国家公務員では1.80%と低く、この数字でも分かるように、女性に負担がお大きいと言えます。また、自助・共助・公助といいますが、共助の部分で男性だけではなく、ご近所や地域住民などの協力がどれだけ受けられるのか、という点も大事かと思います。

  • 神吉

  • 学生4
  • 私は、結婚しても、子育てをしながら仕事もしていきたいと考えています。でも、不安です。仕事の環境や、休暇の取り方(子どもがいれば、それだけ休暇も取らなければいけないし、そのフォロー)などについて気になります。また、出産・子育てをする男性への保障は……。

    子育てするのにお金がかかるから、負担がかかるから子どもを「産まない」という選択をする若い世代が多いかも。何かあったら子どものめんどうを見てくれる「近所のおばちゃんネットワーク」みたいな……そういうの、いいなあと思います。
  • 意思決定過程への参画という点では、欧米社会の事例を参考にクオーター制の導入等が考えられますよね。最近の地方自治体では委員会や審議会に女性が占める割合(3割~4割)を決めているところが多くなってきています。

  • 神吉

  • 学生5
  • 女性の社会進出を組織のダイバーシティ(多様性)の確保という点からの議論を進めていくべきだと私は思います。我が国では、これまでの男尊女卑的な考え方による反省から、「是正」という観点から女性の社会進出の議論が進んできた背景があります。しかし、海外ではそのような議論ではなく、前述のような観点からの議論が多いと伺っております。

    企業を例にとって考えてみると、その企業が扱うものにもよりますが、顧客となる人々の半分は女性だと仮定します。となると、組織の意思決定に顧客の半分を占める女性の意見を反映させることが、その組織にとってどれだけ有益か、少しイメージはつくのではないかと。となると、仮に他の男性と比べ力量が劣ろうとも、意思決定に参画させるべきだと思います。

    女性の社会進出を推し進めるべきだという考え方や、それへの対策は以前よりは進んできたと思います。しかし、そうしたトレンドに「従わざるを得ない」からいやいや女性を活用するのとでは、また訳が違うと思います。そこで一歩立ち止まって「対策」という「結論」先行で考えるのではなく、なぜそれが必要なのか、いわゆるスタート地点の策定も重要になってくると私は思います。

  • 社会人2
  • 多くの女性に自立的なキャリアを築いてほしいと思います。男性にはこれまでの働き方を見直し、多様性をOKとしてほしいです。

    子育て支援について、育休を長くするとキャリアが中断され、仕事経験に差ができるという印象があります。私は普通に働きながら、子育ても楽しめるのが理想です。あと、男性の育休取得率を上げ、男女の仕事経験差がなくなるといいな~と思います。

  • 社会人3
  • 女性に限らず、働きたい人が働きたいときに働きたいだけ働く社会が理想ですね。何であれ自由度が低い社会はその社会がまだ熟していない証拠だと思っていますので。

  • 学生4
  • この議題はたくさんの視点からとらえることができると思います。1つは「働き方」。会社に勤める、個人で事業を経営する、ハケン、という方法。

    どんな働き方でも働く人がみな人間らしくイキイキと暮らしていける社会にするにはどうしたらいいんだろうか……。なんて思います。

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【その他の論点】

ローカル・マニフェスト推進ネットワーク九州代表
神吉信之

ジャーナリスト、ローカル・マニフェスト推進ネットワーク九州代表、「市民と議員の条例づくり交流会議in 九州」の地元実行委員長等専門:ローカル・マニフェスト、政治、選挙、公共政策・経営、NPO、まちづくり、地域メディア、地域通貨等
ホームページ:神吉信之のホームページ

NPO法人ドットジェイピー 福岡支部

本部 東京都千代田区、理事長 佐藤大吾、1998年創業。全国10支部にエリア展開し、大学生約200人が中心となって「若年投票率の向上」を目的に活動するNPO法人。累計15,000人の参加者数を誇る「議員インターンシッププログラム」をはじめ、「グローバルインターンシッププログラム」、「未来国会」、「未来自治体」など若年層を対象とした社会学習プログラムを提供。また、「Yahoo!みんなの政治」等への議員・議案情報提供など、活動は多岐に及ぶ。