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【妻から見た、家族の地方移住のメリットとデメリット】東京から福岡へ。小さな港町で暮らす、子育て事情 (2017/2/10 nezas)

関連ワード : 女性 子育て 福岡 福津市 移住 

どう感じるかは、その人次第

小さな港町で暮らす、子育て事情4

私たち家族が東京から福岡県福津市の津屋崎という町へ移り住んだのは4年前の春。移り住んだ先は、親戚が暮らしているわけでもない、それまで縁もゆかりもなかった小さな港町です。この町での暮らしが始まってもうすぐ4回目の春を迎えようとしています。

これまでの暮らしで私が感じた、良かったこと、困ったこと、大変だったことなどをお話したいと思います。

出会いは10年前

小さな港町で暮らす、子育て事情2

私は現在、WEB制作会社を経営する夫と2人の息子(6歳、1歳)の4人で暮らしています。福岡県福津市という町との出会いは、約10年前。当時会社員勤めをしていた私は、自分探しをしていて、美術館巡りをしたり、講演会に足を運んだり、絵画教室に通ったりと模索状態でした。そんな中、たまたまWEBメディアで目にした記事に、この町で行われるワークショップを見つけました。

それまでの悩みを吹き飛ばしてくれるくらいに大きな出会いがあったワークショプ。その時に出会った友人を訪ねに年に1~2回足を運ぶようになり、次第に友人や知り合いが増えていきました。結婚、出産後には家族も連れて遊びにいくことに。

この場所にいると自分を好きになれる、なりたい自分に近づける。そして子どもをのびのび育てる環境として移り住みたいと強く思い、移住を決めました。

海まで歩いていける幼稚園

小さな港町で暮らす、子育て事情3

福津市の幼稚園は比較的どこへでも入りやすいようですが、保育園に関しては都会と同じように待機児童の問題はあるそうです。私の息子が通っている幼稚園は、海まで歩いて行ける距離にあり、夏は園から水着姿で海まで遊びに行きます。

幼稚園の敷地は広く、冬には長いマラソンコースを走ったり、畑で野菜や植物を育てていたり、庭にはヤギもいて、のびのびとした空気が流れています。

預かり保育はどこの幼稚園でも充実しているようで、私のような短時間勤務で働くお母さんにとってはとても助かる環境が整っています。

子どもの遊び場は、海と空き地

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移住前、都内に住んでいた頃は歩いていける距離にいくつか公園があり、そこへ遊びにいくのが日課でした。ところが、今住んでいる家の近くには公園はありません。「どこで遊ばせればいんだろう」と初めは戸惑いましたが、目の前には雑草が生い茂る空き地がありました。車も通ることはないので、思いっきりストライダーを走らせたり、名もわからぬ草花を摘んだりして子どもたちは楽しんでいます。

自宅から歩いて数分の距離には海もあります。夏になると、小学生の子どもたちが海で何かを拾ったり釣っている姿を見かけます。土手には蟹がたくさんやってきたり、裏山ではカブトムシが採れたり、子どもにとっては遊びが尽きない環境です。

選択肢の少ない、病院事情

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子どもが風邪を引いた時、あるいは出産をする時、小児科も産婦人科も都会に比べて選択肢は少ないと思います。

私の場合は、移住してから次男を授かり、東京に里帰りをするか福岡にとどまるか、かなり迷いました。そんな中、自宅出産を受け入れてくれる助産師さんと出会い、2年前の春に自宅で次男を迎えました。

窓から朝日とお月さまを眺めることができる家で生まれたので「明(はる)」という名前に。自然豊かな場所で、家族と信頼できる人に囲まれたお産は幸せな思い出になっています。

子どもと共に、どこで暮らそう

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人生のライフステージで、子どもとの暮らしが始まると、どこで暮らしていこうか悩む人も多いかもしれませんね。のびのびとした自然環境を求めるのか、洗練された情報や教育を求めるのか、実家の支援を優先するか等。

地方で子育てをする良さは、なんといっても自然が身近にある暮らしだと私は思います。東京に帰省した時に感じた一番の違いは「音」でした。波の音、鳥のさえずり、虫の鳴き声が賑やかに聴こえてくる今の環境は、子どもにとっても、そして自分たち大人にとっても心豊かになれる場所です。こんなにも環境というものが、人の心をつくっているとは、移住をするまでは気づかなかったことかもしれません。

もうすぐやってくる春。朝、お布団の中から聴く「ホーホケキョ」と一生懸命練習をするウグイスの声が、今から待ち遠しいものです。

提供:nezas

大浦麻衣
大浦麻衣
「心が柔らかくなる、小さな時間」をコンセプトにするオンラインショップ「よりそう。」の店長。2013年3月に東京から福岡県福津市に移り住み、家族4人で暮らしている。海と山とあたたかな人に囲まれながら、仕事と育児に奮闘中。
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