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待機児童ゼロ達成、「保留児童」は87人―秦野市 (2016/6/11 タウンニュース

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 秦野市は5月31日、市内の保育所等利用の待機児童数が、データの残る1991年以降初めてゼロになったと発表した。しかし、その裏で希望通りの保育所を利用できず入所待ちをしている保留児童が87人存在している(4月1日現在)。

秦野市の待機児童数

 今年度の保育所定員は、認可保育所の新規整備や既設保育所の定員増、認可外保育施設から認可保育所への移行などにより、前年比133人増の2038人だという。利用申込者数は2153人(前年比156人増)で、保育士の配置基準や保育室の面積基準などを満たす範囲内で定員を超えた弾力的受け入れを行い、2066人が利用している。

解釈の定義を変更

 市では、今年度から待機児童の定義について解釈を変更している。昨年度までは「複数の施設を希望する児童」で入所できなかった場合は待機児童とされていたが、今年度はこれを除外。しかし、入所申込書には利用を希望する施設名を第5希望まで記入できるようになっており、実際には申込者の多くが「複数の施設を希望」した状態で利用申請しているのが現状だ。

 解釈の仕方は自治体で異なるといい、市では県内19市のカウント方法を調査。

「複数の施設を希望する児童」を除外している自治体が多数だったことから、足並みを揃えるかたちで除外したという。

 認可保育所には入所できなかったが待機児童としては見なされず、「保留児童」となったのは87人だった。それでも「待機児童ゼロ」となっていることから、「数字だけゼロにしても全く意味がない」との声が市民からあがっている。このような声に市では、「引き続き保育所の整備を続け、受け入れ枠の拡大を図っていきたい」と話している。

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